タコに関する年表

4億2000万年前
シルル紀末期、頭足類は比較的安泰に暮らす。殻を持ち、岸近くの海にすんだ

3億5000万年前
大昔に絶滅した頭足類の１群の化石は、この時期までさかのぼることができる。

3億年前
魚の数が一段と増え、獲物をとる技術もかつてないほど向上する。
生存を脅かされたタコは、身体を覆う殻が退化して消えたり、あるいは体内に残るかたちになり、海のもっと深いところへと移り始める。

2億年前
タコは海の、より深い海底に生活圏を移し、カムフラージュや墨を吐くといった防衛戦略を進化させる。

紀元前2000～1000年
ミノア文明中期・後期の壺の模様にタコが煩瑣に登場する。

紀元前500年
ギリシャの詩人、メガラのテオグニスが体色を変え、周囲に溶け込むタコの驚くべき能力について記す。

紀元前350年
アリストテレスが著書『動物誌』のなかにタコについての正確な特性を記すが、タコは「愚かだ」と結論づけた点だけは間違っていた。

紀元前323年
ギリシャの哲学者ディオゲネスが、タコが原因で他界する。
生のタコを食べて腹痛を起こして死んだという説と、犬に食べさせるタコを切り分けていたところ、犬に足を咬まれたのがもとで死んだという説

紀元200年
ローマのクラウディオス・アイリアノスが『動物の特性について』のなかで、タコに関して「いたずらっ気と狡猾さは間違いなくこの生物の特性とみなされている」と述べる。

538～710年
日本の伝説「大織冠」にて、宝珠を巡って若い海女と戦う怪物としてタコが描かれる。のちの時代には、タコが美女を助ける話や、タコが美女の恋人になるバージョンも生まれる。

1324年
カタルーニャ語で書かれた中世の料理本『セント・ソビの本』に、天火を使ったタコ料理のレシピが載る。

1814年
葛飾北斎が日本の春画の伝統をくむ非常にエロチックな木版画『蛸と海女』を製作する

2002年
北アフリカ、モロッコ沖（大西洋）のタコの漁獲量が減少し始め、スペインのタコ漁獲量が1971年に減って以来、元に戻らなかった状況を後追いする形となる。

2005年
ニューヨークのアーティスト、ザック・スミスが印象的な98枚からなる絵画『100人の女性と100匹のタコ』を完成される。