江戸川区議会議員 間宮由美のblog * ひとりじゃないよ。プロジェクト*

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豊かな教育を保障するためのための少人数学級と学費無償化(第3回定例会での質問*1)

2009-09-30 | 学校や子どもたちのこと

(なんで、君、なんだろうと思うのですが、本会議ではそう呼ばれます。)

間宮由美君 第1は、子どもたちに豊かな教育を保障するための条件整備として、少人数学級と高校の学費無償化について、おうかがいします。

9月8日に発表されたOECD(経済協力開発機構)の調査結果によると、日本における家庭の教育費の負担、そして小・中学校の1クラスの人数が、OECD 諸国の水準と比べても多いということが、改めて明らかになりました。逆に、GDP(国内総生産)に占める日本の教育予算の割合は、OECD諸国の中では、3.3%、最低水準となっています。

経済格差、教育格差が深刻となる中、学費が払えず、高校を卒業できない、あるいは進学をあきらめる、そういう若者を一人も出さないために、私たちは、国民的な運動をよびかけてきました。そして、「世界一高い学費」とあまりに貧困な奨学金制度について告発し、公立の学費無償化、私立高校授業料の減額免除の拡充、奨学金を無保証人・無利子・返済猶予付きにすること、さらには、国際人権規約における学費の段階的無償化条項の留保を撤回することを、訴え続けてきました。

いよいよ返済不要の給付制奨学金については、総選挙前の文部科学省の予算概算要求で2010年度に創設するとして455億円が盛り込まれ、その後の選挙では、自民党・公明党含め多くの政党が公約としました。さらに、新しい政権下では、公立高校無償化について、来年度からの実施を目指す意向が示されました。国民の願いが、大きなうねりとなって実現に向かおうとしています。

そこで、着実に進める後押しを区として行なっていただきたいと考えます。学費無償化については確実に進めること、公立だけでなく私立への助成の増額、さらに、返済不要の奨学金制度を一時も早く創設することを、国に対して求めていただきたいと考えます。いかがでしょうか。

次に、30人学級、少人数学級についてお聞きします。
OECD 諸国の小学校における平均学級規模は、21.4人。しかも、29カ国のうち15カ国が20人以下であるときに、日本は28.2人という規模です。また、中学校になるとさらに平均学級規模は大きくなり、平均23.9人に対して、日本は33.2人と、10人近くも多い状態であることが、明らかになりました。
確かな学力と、生きる力を身につけるために、少人数学級が求められていることは、東京都以外の46道府県が、すでに少人数学級に踏み出していることからも明らかです。
 
私たちは一貫して、30人学級・少人数学級の実現を国民とともに要求してきました。そして、国政・都政では、これまでとは違う大きな変化が、いよいよ表れてきました。先の総選挙では、民主党が少人数学級を推進すると公約し、自民党は、4年以内に実現すると公約しました。全国の都道府県で唯一、少人数学級をしていない東京都でさえ、「国の動向を注視しつつ、学級編成のあり方について、都教委として適切に判断していく」とこれまでとは全く違う、前向きな答弁が、9月の都議会において、教育長からされました。

押しとどめることのできない、少人数学級を求めるこの流れは、国民的総意の反映に他なりません。これについて、区長、教育長はどのように受け止められているでしょうか、見解をうかがいます。

また、国・都に対して、少人数学級を一時も早く実施するよう求めるとともに、区としては、少人数学級を実施するための調査と計画を行うプロジェクトチームの立ち上げが必要と考えますが、いかがでしょうか。


多田区長少人数学級についてのお話がありました。少人数学級の是非論はいろいろあると思います。いろいろあると思いますが、現実の問題として、江戸川区で30人なら30人の学級にしますよということになりますと、江戸川区は今子どもさんが非常に多く、学校もある意味では満杯と言っていい状態です。学校によっては、この増築をしたり、臨時の校舎を造ったりということで対応している所もあるくらいなので、30人学級にするということを考えてみると、相当数の教室を増設しなければいけないという問題が出ます。そんなお金は江戸川区にはありません。
 
ですから、江戸川区はそのこと1点においても、そんなに簡単にできるものではないということをご承知置きいただきたい。


實方教育長 まず高校の授業料無償化についてお答えします。報道等を通し、新しい政権において、公立私立双方の高校生を対象に来年の4月からの実施を目指していると承知をしています。

民主党のマニフェストによると、公立高校は年間12万円、私立高校については所得に応じて、年間12万円から24万円の助成というふうになっている。給付の方式については、いろいろ議論はあったようだが、現在のところ、都道府県等を通じ、間接方式が検討されていると聞いているところであります。この、国における具体的取り組みについて見極めて参りたい。

そういうことであるので、返済不要の奨学金制度についても、国に対して現段階で求める考えはございません。

30人、少人数学級については、流れの中でどうかということであるが、まだこの点について国の動きは明らかではありません。それで、あらため見解をということですが、前々からお話をしてきているように、仮に江戸川区で30人学級を実施するということになると、不足教室だけでも384教室増設するということになる。増築費用だけでも、111億を越える多額の財政負担を強いられることになるわけです。なので、先ほど区長が答弁申し上げた通りです。

現段階で、国・都に対して、要望するという考えは持っておりませんし、現在の段階でプロジェクトチームの立ち上げという考えは持っていません。


間宮由美君 学費無償化も少人数学級も、長年の国民の願いが、今大きなうねりとなって、国を動かしてきたと見るべきだと思っています。

少人数学級については、9月14日付けの毎日新聞には、日本PTA全国協議会、全国連合小学校長会、全日本中学校長会、全国連合退職校長会、全国都市教育長協議会など23団体による、少人数学級の実現を求める意見広告が掲載されています。
この23団体には、江戸川区内のPTAの方々、現役の校長先生、退職された校長先生方も含まれています。
全国都市教育長協議会には、残念ながら、江戸川区の教育長は参加をされてはいませんが、なんと、23区中22区の教育長は、参加をされている協議会だということです。

このように多くの方が、求めている少人数学級です。前与党、あるいは、新与党の方々が、公約に掲げたわけですから、この流れは早いと思うんですね。先ほど384学級増設しなければならないとおっしゃいました。
だから私は、質問の中で、区として、この実施のための調査と計画、すぐに少人数学級に向かえるように、今からプロジェクトチームの立ち上げが、必要ではないかとご質問したわけです。ぜひご検討ください。


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