江戸川区議会議員 間宮由美のblog * ひとりじゃないよ。プロジェクト*

希望を届けることが私の仕事です。
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6月の福祉健康委員会 �-2

2008-06-24 | 保育園・幼稚園のこと
陳情者の方々が、仕事を休んでおいでになっていました。
思いに応えることのできる江戸川区にしなければ。
大まかな発言内容を載せます。

●32号「江戸川区立保育園民営化計画に対する陳情」(審議1回目)

今回福祉健康委員あてに、陳情者の方からのお手紙と資料が届けられました。
読ませていただき、まず思ったことは、保護者の方々の切実さです。
お子さんを保育園に預ける方々ですから、お仕事を持って働いていらっしゃるのだと
思います。一人親でがんばっている方もいらっしゃれば、両親とも働きでがんばって
いらっしゃる方もいるのだろうと思います。その方々が、こうして、手紙を作り、
私たち委員に送るというその作業も大変なことだったでしょうし、さらに、
署名の数をみても、2月に423名で出されたものが、わずか4ヶ月あまりで
16,819名分となっています。

こういったことからも、陳情者の切実な思いは、
きっと全委員で共感できるのではないかと思うものです。

すでに、3園の民営化が計画されている中ですので、ゆっくリ審議をしているいとまは
ありませんので、早急に結論を出していく方向が求められていると考えます。

そこで、おうかがいします。記書き1には、「子どもたちに負担を強いる公立保育園の
民営化計画を中止してください」とあります。子どもに負担を強いることは、
誰もが望むところではない、ということでは一致できると思います。
ですから、ここでは、民営化が子どもに負担を強いるのかどうか、この検証を
行なっていくことが、この陳情を審査する上で、大きな鍵となるのではないかと思うのです。

ずばりお答えいただきたいと思います。区として、民営化は子どもたちに負担を
強いていると感じているかどうか、お答え下さい。

●すべて変化というものがある。負担を強いるので何もできないか
というと、そうではない。区としての責任で、長の裁量のもとでおこなう。
負担を少なくする努力を惜しむことはしないが・・・
●民営化をした保育園は泣き声が大きいと言うが、4月に保育園に行けば、
どの園でも泣いている子がたくさんいる。
民営化した園だから泣き声が特別に高いというものではない。

民営化した園は泣き声が大きいなどとは、言っていません。
たとえば、東小岩保育園での説明会の中で、「民営化後の心のケアについて
教えてください」という質問に対して、区は「お子さんの心のケアは保育士すべてが
カウンセラーです。保育士が日々の保育の中でカウンセリングをしているとお考え下さい」
と答えています。確かにそうです。しかし、実はそこには大きな矛盾が横たわっていると
思います。
小ちゃな子どもたちが、入れ替わってしまった保育士さんのカウンセリングを
受けられるのだろうかということです。

そこで、先ほどの部長の答弁へのお答えにもなります。
保育園に通い初めのころは、多くの子がお母さんやお父さんと離れることが不安で、
泣いて泣いて仕方のない我が子を、それでも親は、身をちぎられる思いで預けて
職場へ向かいます。
しかし、子どもたちは、プロとしての保育士さんたちの中で、保育園での生活に
楽しみを見つけ、慣れていくのです。

しかし、ようやく慣れていったその子どもたちから、またも、先生たちと引き離す、
これが、民営化ではありませんか。
初めて保育園に通うという成長過程の中での出来事とはまた違う、大人の論理の中での
子どもへの負担を、つくり出しているのではないでしょうか。

だいすきだった先生、僕をおいてどこへ行っちゃったの?私をおいてどこへ行っちゃたの?
この心の不安は、これまでの先生方が一生懸命に保育をしてくだされば下さるほど、
ひろがるものではないでしょうか。

たとえば、これはいかがでしょうか。
民営化された鹿骨おひさま保育園では、民営化後、区立時代の卒園時の記念政策の
壁画が塗りつぶされたと、しんぶんにも取り上げられました。
壁の塗り替えが行なわれたこと、それは、そこにいる子どもたちにとって、
大きなショックでははなかったでしょうか。

●区立時代から改修予定であった。子どもの心を踏みにじったと
いうような新聞報道については、区として抗議をした。
●区長の裁量とは、多くの方の民意をもって、総意を持って、
実施者としての責任を果たすこと。

総意とは何なのかと問いたくなります。
今の審議でも、記書き1の、子どもたちに負担を強いる民営化、ということは明らかではないでしょうか。

そこで、記書き2にある「公立保育園で預かった子どもたちは、卒園まで公立が
責任を持って保育してください」ということは、願意妥当と考えます。

たとえ記書き1の「民営化計画を中止してください」ということに、議論がもっと
必要であるとなったとしても、この記書き2は今回出されている民営化園について、
これからでも受け入れられることではないかと思いますが、
今の時点での区のお考えをお聞かせ下さい。

実施者としての責任。区の裁量権。

文京区の保育ビジョンの話を聞き、大変感銘を受けました。
区民と区が一体になって、3年間話し合いを進め、導き出した結論は、
「民営化後の保育の質の維持が不透明。区立でも団塊世代退職後は人件費が減り、
運営経費全体が縮小し、と酔うなニーズに応えられることがわかった。
今後子育ての拠点として、区立園として大事にしていくと決定した。」                              」
区の民営化を進めるいまのやり方では、江戸川区への信頼が揺らぎ始めていると
思わざるをえません。信頼回復のためにも、ぜひ、文京区に学び、話し合いの場を
持っていただくよう、再考をお願いして終わります。


生活者ネットの委員からは、「100%が賛成するまで民営化
しないでというのは無理かもしれないが、一部不安を持っている人がいるのだから、
不安を払拭するための努力は続けてほしい。また、区と直接話をしたいが
できなかった人がいると伺ったがその経過について聞きたい。」
こちらが一方的に断ったということであれば具体的に聞かせてほしい。

公明党の委員からは、「子育ては大事な機関。保育士の年齢のバランスが非常に大切。
陳情者は、私立保育園がダメだといっているのではないから、区の進め方が大切。
区の説明責任がある。」
だから1年半前という大きなスパンでの発表をしている。
全園対象に選定させていただく。しかし、あまり前過ぎると変わることもあるので、
この位が妥当かと。

自民党の委員からは、「子どもを保育園に預かってもらうことに対して、当然だ、
注文を出さなければならないと思っているようだが、際限がない。
預かってもらうことへの感謝の気持ちがなくなっている。
おひさま(民営化園)の倍率は2倍くらいもある。それは保護者が評価しているから。
不安という気持ちはわかるが、一回はやってみよう」

生活者ネットや公明党の委員からも出されたことはもっともなことで、
その点での一致ができると確信しました。

しかし自民党の委員の意見には、納得できません。民営化された保育園の倍率が高いのは、
保育園自体があまりに不足している中で、選ぶことは事実上困難であるからです。
その現状にも触れずに、しかも感謝の気持ちがなくなっていると言い切るとは。
また、1回はやってみようというということでいいのでしょうか。
子どもたちの生きる時間は1回です。それをやってみようかで施策を行なってはいけない
と思います。失敗してはいけないから、文京区では3年かけて話し合いを進め、
その上で、結論を導き出したのではないですか。
(時間がないのでこの意見を言うことはできませんでしたが、この次には、やはり、
おかしいと思うことには、その場で意見を言わなければと、反省しています。)

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