第2に、学校給食栄養士の民間委託化は進めるべきではないという立場で、質問します。
江戸川区は、全国に先駆けて、1975年(昭和50年)から栄養士の全校配置を実施し、
手作り給食を充実させ、給食費補助をすすめるなど、学校給食に力を入れてきました。
学校給食民間委託導入の際には、給食の質が維持できるかどうかが、大きな問題となりましたが、
「委託するのは調理の業務のみ」、給食栄養士が各校1名体制でチェック機能を果たす、
献立は各学校の栄養士が作成すると説明され、
栄養士の仕事を再確認して導入してすすめた結果、民間委託校77校では、今現在、大きな問題は起こっていません。
そこには、栄養士のみなさんの見えない努力が大きくあることはいうまでもありません。
ところが、区は、退職不補充として、非常勤栄養士を現在12校まで増やしてきました。
非常勤栄養士は、1日6時間、週30時間労働のため、献立の作成から食材の発注、給食会計、
先生方との連絡など勤務時間内に仕事は終わらないという状況がすでに10年続いています。
その結果、平均勤続年数は2年、長く勤める栄養士の確保ができにくい状況となっており、
そのことをあらたな理由のひとつとして、区は栄養士を民間委託にすると言い始めました。
それであれば、劣悪な非常勤栄養士の労働条件の改善をはかるべきであり、
大本の退職不補充をやめて正規の栄養士に戻すことが先決です。
栄養士が確保できないから民間にまかせるというやり方では、
江戸川区の学校給食の質を維持することにはつながらないと考えます。
しかも、現在、文教委員会に栄養士の民間委託反対の陳情が付託され審議中にもかかわらず、
来年度の実施のために、すでに関係者や選定業者への説明をはじめたということは大きな問題です。
3点質問いたします。
1点目は、多くの区民が知らないまま、しかも、議会で審議中であるにもかかわらず、
学校給食栄養士の民間委託化をすすめることは、区民不在、議会軽視の姿勢といえるのではないでしょうか。
区長の見解をおうかがいします。
2点目は、10年前に給食調理業務委託を行なおうとした際、
「委託するのは調理の業務のみ」としてきた経過があります。
この点の変更については、どうお考えになるのでしょうか。
3点目に、民間委託の栄養士を導入することで、今まで通りの安全でおいしい給食、行事食、
アレルギー児への対応など、その質が維持できるのかということです。
利潤を追求しなければならない民間会社とそこの従業員である栄養士が、
学校との利害が違った場合に、最終的に学校や子どもの立場にたつことができるのでしょうか。
また、ノロウイルスやインフルエンザの流行時など、朝緊急に判断を求められることも、しばしばあります。
そのときに、学校長が直接指示をすることのできない民間の栄養士に、その対応が出来るのでしょうか。
私たちは、学校給食栄養士を、民間委託化することは、決して容認できません。
区長の答弁を求めます。
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