歩き始めている子たち。

小雨の中、2歳の赤ちゃんをおぶって、やってきたのは23歳のお母さんです。若いお母さんがおんぶしている様子はなんて素敵。

その若いお母さんが中学生の時に、私たちは初めて会いました。彼女は三人姉妹の一番下でした。今日もお姉ちゃんといっしょにきてくれたのですが、三人姉妹は、とっても仲良し。

そう。とっても仲良しなんです。
当時、彼女たちは、母親からの虐待を受けていました。でも、妹たちには、虐待ということはわからなかったとおもいます。だって、そこの家庭しか知りませんから。
当時、大学生だった一番上のお姉ちゃんが、妹二人を支えながら、相談をしてくれたのでした。

それから、三人姉妹はたくさんのおとなに助けられながら、ちゃんと乗り越えて、それぞれの人生を歩き始めています。

お姉ちゃんは店長になったそうです。ご相談のときにも、仕事先からのお電話が入り、指示をする姿がありました。頼もしい姿でした。

妹は、お母さんになって、子育てがんばっています。ご飯をつくることだって、コンビニ食だったから分からなかっただろうに。でもいまは、お味噌は凍らないので、冷凍庫で保管すると、黒くならないでずっと美味しいそうです、と教えてくれました。食べた後のお皿もちゃんと洗ってくれました。

今日は、お昼にかかるだろうと思ったので、一緒に食べるようにおべんとうをつくっていったんです。赤ちゃんと四人で食べました。
お話ししながら食べると、楽しいね。楽しいと、美味しいよね。赤ちゃんも、なんでも食べて、ご機嫌でした。

私には、二人が頑張っていること、ほんとうによくわかります。幸せになってほしい。心から願っています。

事務所を出るときには雨がやんでお日さまが。だから、傘、忘れていっちゃったね。
また、おいで。