平和バスツアーへのご参加、ありがとうございました。
参加された方々からは、「貴重な一日だった」と言っていただき、企画をして本当に良かったと思っています。
軍港、横須賀では、戦争のための軍艦が続いていました。
その後行ったお花畑では、菜の花とポピーが続いていました。
人を殺すための軍艦よりも、人を癒す花を。
貧困が大きな問題となっている日本に、不必要なもの、そして、必要なものを心にとどめた一日となりました。
日本と世界の平和をつくるのは、私たちです。
60代のHさんは、「あんなに大きくて広い軍艦が、私たちの税金で置かれているなら、家のない人のために開放してほしい。
戦争のためでなくて、困っている人のために税金はつかうべきでしょ。」と言っていました。
40代のAさんは、「あんなにたくさんの軍艦を置きますよって、政府に聞かれましたっけ?
置いていいですよって、私たち言いましたっけ?」と。
なるほど。豊かな感性が、灰色に塗られた軍港に広がります。
母も連れて行くことができてよかった。
(平和バスツアー最後の記事になります:Iさん)
私たちが訪ねた二日前に、横須賀軍港で一つの“事件”が起きていました。
原子力空母ジョージ・ワシントンの艦内から、原子炉などの定期修理にともなう放射性廃棄物が運び出されていたのです。
「外国の港にいる間は、放射能にさらされた物質を搬出しない」との日米間の取り決めを踏みにじってのことでした。
軍港めぐりのその日、港内は風もなく静かでした。海から見るジョージ・ワシントンは、なにごともなかったかのように、
その巨体を横たえていました。とはいえこの空母は、原子炉を積んだ危険な船なのだ、ということを改めて知らされたのが、
この事件です。
大型のプラモデルを見ているような錯覚さえおぼえる、日米の艦艇の数々。灰色にいろどられたこの不気味な姿を見て、
果たしてどれだけの人が「ああ、この基地が日本を守ってくれている」と思ったでしょうか?
どの艦艇も、それは一見、アンテナを張りめぐらせた海洋観測船かなにかのようです。
しかしその中身がどんなものかは、この日、停泊していた自衛隊のイージス艦をみれば分かります。
イージス艦は、戦闘機やミサイルといった、空からの攻撃にたいする防空システムを搭載した艦艇のことをいいます。
450�以上にある200個以上の目標をほぼ同時に探知、識別し、追跡できるだけでなく、
20ほどの目標を同時に攻撃できるというしろものです。
海上自衛隊は、現在6隻のイージス艦をもっています。その建造費は一隻1,200億円とも1,500億円ともいいます。
「科学の粋を集めた優れモノとはいえ、しょせんは人間を殺すための武器。遠距離の目標を対象とした兵器が、
なぜ日本を守るためのものといえるのか」。
軍港にはすでに7~8回きているというSさんの言葉には、怒りがこもっていました。
イージス艦といえば、千葉県の房総半島沖で漁船に衝突した事件を思い起こします。
このイージス艦はハワイでおこなわれた米軍の、ミサイルを撃ち落とすための訓練に参加しての帰りでした。
海上自衛隊と米海軍との合同訓練は55年前からおこなわれています。その中心は空母を守るための訓練だといいます。
高価なイージス艦が次々とつくられてきたのは、そのためだったのです。
米軍と自衛隊が一体となって世界へのりだす。原子力空母ジョージ・ワシントンを中心とした
「世界最大最強のアメリカ海軍第七艦隊 日本最大の海上自衛隊艦船基地ー軍港横須賀」(軍港めぐりリーフレット)は、
その危険を感じさせるものでした。
本当に、あの軍艦がいまも動き回り、
世界の戦争に出向いて行っているなんて、
思えないけれど、それが現実。
私も一緒に行けてよかったです。
また、現実の現場を、見に行こうね。
どうしても、今もまだ動きまわっているって思えなかったんです。
説明を聞いているうちに、不気味に静かに佇んでいる姿になんだか恐怖を覚えました。
ここにあるものが、戦地でミサイルを発射してと思うと複雑です。
バスで2時間ほどで着いてしまうけれど、行かなければなんだか遠くの出来事のように思い続けていたと思います。
貴重な体験をありがとうございました。