江戸川区議会議員 間宮由美のblog * ひとりじゃないよ。プロジェクト*

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予算特別委員会「総括意見」全ての区民に幸福と社会的援助を保障するために

2020-03-16 | ひとりじゃないよ。プロジェクト
予算特別委員会が、2/25~3/10まで、区政全般に渡って行われました。私も全ての日程で、皆さんからの声をつなげて参りました。

準備で精一杯だったので、ご報告はこれからになりますが、ひとつ一つの科目ごとに、ご報告して参りますね。

本日は、最後の日の総括意見をお伝えします。
映像は、同僚議員のよぎさんが撮って送ってくれました。
全体は、今後江戸川区ホームページに掲載されて参ります。

【総括意見 概要】

全ての区民に幸福と社会的援助を保障するために、今できる地方自治体の役割を果たそうとする予算案であるかどうかを賛否の判断とした。

特に、このたびの予算案は、持続可能な開発目標、SDGsにも踏み込み、世界を変えるための17の目標に、重点施策を位置付けたことも特筆すべきことと考える。

特に今年度、急ぐ必要のあるものについて改めて述べた要望
■台風19号から学ぶ①防災無線が聞こえないことへの解消策として、Jアラート時に区民からの聞こえの情報を収集。「緊急告知受信機」の周知。②「一時避難所」と「福祉避難所」の一斉開設方法と、「ペットとの同行避難」のルールづくりを急ぐこと。

■働く人を下支えする「公契約条例」に踏み出すこと。

■子どもの福祉・教育に関して①「子どもの権利条例」と、虐待をなくすための啓発を区内至る所で。②障害を持った子どもたちの「育成室」の送迎バスの検討。交通費の復活。1割で利用できるタクシー補助についての周知。③「放課後等デイサービス」の不足に応えるための供給量の見直し。④「登校サポートボランテイア」が4月から活動可能であることの周知。最低賃金以上の賃金。⑤学校給食栄養士の全校配置を守り続けること。⑥望まれている「学童クラブ」。必要な家庭の子は誰でも、ひとりで通えない障害のある子も含めて受け入れるための条件整備を。

【総括意見 全文】

不確定で、未知の要素を持った「新型コロナウイルス」への対応という初めての事態に対し、ひとつ一つの項目が区民の命と生活に直結していることとして、緊張感を持って審議に臨みました。収束まで、皆さんと知恵を合わせて乗り越えて参りたいと思います。

地方自治法第一条には、区民の暮らしに最も身近な自治体は、「住民の福祉の増進を図ることを基本」とすることが定められています。ここでいう福祉とは、公的配慮によって住民が等しく受けることのできる、安定した生活環境を示します。また、幸せや豊かさを意味する言葉でもあり、全ての住民に幸福と社会的援助を提供するという理念を指すものでもあると言われています。
また、全国町村会議長会編の「議員必携」は、議員は、「全体の奉仕者」であり、全体的立場に立っての判断が求められるとしています。

このたびの予算案は、持続可能な開発目標、SDGsにも踏み込み、世界を変えるための17の目標に、重点施策を位置付けたことも特筆すべきことと考えます。

課題については指摘をさせていただきながらも、全体としては、全ての区民に幸福と社会的援助を保障するために、今できる地方自治体の役割を果たそうとする予算案であると判断しました。

よって、今回の予算案に対し、賛成を致します。
審議中に述べた意見は、区民の意見であり、区民の願いです。ひとつ一つについて、大事に検討を重ねていただきたいと申し上げます。
その上で、特に、今年度、検討を急いで頂きたいものについて、改めて申し上げます。

まず、台風19号から学んだことを生かしていただきたいということです。

情報があることで、区民が、今、何をしたら良いかを選ぶことができます。
「防災無線」については、Jアラートのテスト時に、全区民に呼びかけて、聞こえの情報を送ってもらうことで、貴重な資料となると考えます。SNSを使えない方のためには、すでに区内349施設に配備されている、緊急時に自動で電源が入る「緊急告知受信機」があることを知らせてください。受注生産により、実現可能と思われます。

また、「一次避難所」と同時に開設する方向が示された「福祉避難所」の開設方法を早急に確立願います。

「ペットとの同行避難」については、ルールづくりが必要です。感染やアレルギーを防ぐための、衛生管理を踏まえた上での仕組みづくり、入り口を分けること、建物内で飼い主と一緒に過ごせる場とするなど、被災地での動物救護を行なってきた獣医師さん方の見解があります。ルールを作ることで、各学校が独自に検討を始められます。温暖化台風といわれています。今年も起きるだろうと考え、急ぐことが必要と考えます。

次に、働く人を下支えする、「公契約条例」についてです。第三者を入れて工事業者の最低賃金を適正に決めることはもちろんのこと、何次の下請けになろうとも、労働報酬下減額以上の賃金を支払うことに言及できるものであります。
「リーマンショックがもう一回来たとしても、江戸川区は大丈夫な健全財政である」と、区長からはお話がありました。区民ひとり一人の足腰を強くするためにも、きちんとした賃金や労働条件は必要不可欠です。そして、そのことが、区の健全財政を支えることにつながると思います。「公契約条例」にぜひ踏み出していただきたいと考えます。

子どもの福祉・教育に関してです。

「虐待をなくすこと」と「児童相談所」については、11月の本会議で丁寧にお答えいただきました。
「子どもの権利条例」については、小さな子であっても、それぞれの発達年齢に合わせて意見を言うことができますので、どうぞ聞き取ってください。そして、出来上がった条例とともに、虐待をなくすことについて、様々な場所で目につくように、区の業者が作っている日用品や、トイレットペーパーなどに印刷を願い、江戸川区中で子どもを応援していることを知らせて頂きたいと要望します。

障害を持った子どもたちについてです。
「育成室」については、発達障害の子を持つ子と親への配慮として、送迎バスの検討。交通費の復活。また、1割で利用できるタクシー補助についての周知。幼い兄弟を連れていくことのできる環境を整えることなど、検討願います。
「放課後等デイサービス」については、親ごさんと事業者双方から、不足しているという声が届いています。供給量の見直しを早急に求めます。

不登校の子たちをサポートする「登校サポートボランティア」については、4月からの活動が可能であることの周知。ついてもらえることの周知。最低賃金以上の賃金と、交通費を含めた雇用の仕方の検討を願います。

学校給食は、どの子にも大切な栄養源です。1,000人を超えたアレルギー対応が必要な子たちのためにも、「学校給食栄養士」の全校配置を守り続ける姿勢であるとのお考えを貫いてください。

コロナによる学校の突然の休業にあたり、「学童クラブ」には、人数制限を設けずに新規申し込みを受け付けるという判断を即座にされたことに多くの保護者の方が安堵されました。600人という新規申し込みの数からも、学童という事業が、望まれていることが明らかになったと思います。日常的にも、必要な家庭の子は誰でも、一人で通えない障害のある子も含めて、受け入れることができるように、条件整備を求めます。

「国民健康保険特別会計」について申し上げます。

国保加入者の負担を減らすことにつながっていた「法定外繰入金」を、なくす方向が出されたことにより、来年度には、平均すると1回あたり480円の値上げとなります。所得水準が低く、保険料負担が重いという構造的な課題をかかえている国保加入者にとって、値上げは、生活にひびきます。
また、他の区が「法定外繰入金」の解消について6年かけるところを、江戸川区は5年で解消するとしていることは、急ぎ過ぎている感が否めません。

しかし、一方で、「法定外繰入金」は一般財源であるため、他の保険に加入している人たちの側からすると、国保の人の分も払う、という構造になってもいます。

特別区長会としても、低所得者層に対する一層の保険料負担軽減と、国民皆保険を安定的に持続するために、国の責任においてさらなる財政支援を講じることなどを求めていることも鑑み、また、全体的立場に立っての判断から、この度は賛成と致します。

修正案については、一部理解できる部分はありますが、
全体としては、賛同しかねます。なお、予算に賛成したことをもって、「区民を裏切る行為」と位置付けることには、納得できないということを申し添えます。

違う意見を出し合いながら、区民にとってより良い方向を模索していく道を歩くことを大切にしたいと考えます。
区民と行政をつなぎ、よりよい豊かな自治体とするために、皆さんとともに、尽力して参ります。

以上、総括意見といたします。
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