日本語の支援が必要な子どもたちのために、
江戸川区立葛西中学校の中に「日本語学級」があります。現在通っている子は、38人。
出身国は、中国・フィリピン・ネパール・ナイジェリア・韓国・マレーシアです。
今日は、授業に、お邪魔しました。
日本語のわかる程度にあわせて、3人の先生が各教科を教えてくれます。
有償ボランティアと、無償ボランティアの大学院生の方もいます。
「普通のクラスの授業はわからないから、ずっと黙ってる。
でもここへ来ると、ちゃんとわかる言葉で教えてもらえるから、楽しい」
「同じ国の人がいるから、話しをするのが楽しい」
子どもたちは、意気揚々としています。
いろいろな理由で日本で暮らす子どもたちが、安心して学校での生活を
おくれるようにするためには、言葉が、壁をつくらないようにすること。
そのためには、日本語学級の役割はとても大きいと実感します。
「同じ国でも、日本語をどれだけ理解しているか、あるいは、
それぞれの学校の授業の進度も違うので、ひとりの教員で、複数の子を見ることはとても大変。
教員の数が増えるといいのだけれど」
「こうやってひとつの学校にかたまるよりも、それぞれの学校に
援助できる人が指導員がいるといいと思う」
「地域で、ボランティアを学校へ出したり、受け入れられるような土壌ができるといい」
先生方は、それぞれの子どもの今日一日の日本語学級での様子を、通常通っている学校へ送ります。
それは、学校をつなぎ、子どもの成育を両者で分かち合うためには必要なことです。
しかし、とても忙しい。
教えることも、送ることも、わずか3人の先生で行うということは、とても大変なことです。
4月時点では、17人の他校在籍の通級者と、11人の葛西中在籍者、合計28人だったのが、
10月時点では、他校から通ってくる生徒は27人に増えたため、合計38人となっています。
しかし、4月の時点で、何人の子どももに対して、何人の先生と決められますので、
生徒が途中で10名増えたとしても、先生の増員はないとのことです。
海外では9月始まりの所が多いため、どうしても、9月からの入学者が多いようです。
そうであれば、4月に先生の数を決めるのではなく、9月にもう一度調整できるような
仕組みにするべきです。
日本語学級を増やす。
各学校に介助員を配置する。
ボランティアを安定的に来てもらえるような仕組みづくりをする。
教員の数を増やすことのできる仕組みにする。
課題はたくさんあるようです。
提案し、改善を求めていきたいと思います。
■江戸川区立葛西中学校の学校揺要覧にある「日本語学級の概要」より。
1966(昭和44)年、東京都引揚者一時宿泊施設「常盤寮」が中葛西に移転したことで、中国・韓国の引き上げ生徒の編入が急増
1972(昭和47)年、日本語学級が開設される。東京の昼間の中学校でいちばん古い)
2001(平成13)年、引き上げ者減少、常盤寮の閉鎖とともに、日本語学級在籍生徒の多国籍化が始まる。
2006(平成18)年、他校からの通級生徒の受け入れを開始。
2008(平成20)年10月時点では、6カ国38人の子どもたちが学ぶ。
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