江戸川区議会議員 間宮由美のblog * ひとりじゃないよ。プロジェクト*

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地域包括支援センターの充実・主任ケアマネへのステップアップ(決算特別委員会/介護保険特別会計))

2010-10-01 | 介護・医療・高齢者のこと

◆間宮由美 委員 まず、地域包括支援センターにかかわってお伺いをします。
 地域包括支援センターにおける目配り実態把握訪問は、21年度は4,377件とのことです。大変ありがたいことです。しかし、根づいてきたからこそ起きてきた具体的な問題があります。例えば認知もある独居の高齢者を心配して、民生委員が包括へ連絡をする。包括から男性が訪問をした。ところがそのお年寄りは男性恐怖症のために、パニックになってしまった。このお年寄りの場合は既に介護を受ける事業所が入って、女性ヘルパーも入っていたということなんですね。こういった介護が入っている人であれば、その人固有の状況もあって、そこにやはりスムーズに対応できるように事業所の方々もしているわけなんですけれども、そういう介護事業所が入っているかどうかというのをわからない場合に、地域包括支援センターも行かれていると思うんですね。こういった事例を幾つか聞いておりますので、スムーズにしていくためにはどのようにすることが考えられるでしょうか。


◎横手裕三子 介護保険課長
 目配り訪問につきましては、民生委員さんの情報をもとに、地域包括支援センターが調整して訪問していくということで、今年度委託料も固定化した分、月に1回訪問しているところです。介護事業者がお宅に入るということと、目配りで入るということは目的が違うので、介護事業者が持っている十分な情報を、地域包括支援センターの職員が持ちながら初回に入るということはなかなか難しいんですけれども、地域包括支援センターは片やケアマネ支援ということで、在宅のケアマネジャーたちの支援も行っております。目配り訪問を必要とするようなお年寄りの情報については、かなりの部分はケアマネジャーからも情報が入っておりますので、こういった連携を少し密にしていきながら、確実な訪問体制を築いていきたいというふうに思います。


◆間宮由美 委員
 そうしていただければと思います。ケアマネから包括につなげて、包括のほうから地域の高齢者の情報を積み重ねていくということの、そのシステムづくりが今必要かなというふうに思います。それがきっと地域にとっての宝にもなると思いますので、ぜひお願いしたいと思います。

 ただそのためには、どうしても地域包括支援センターの人員の増員、あるいはセンター自体の箇所数を増やすことが必要だと考えるわけです。現在14カ所、76人ということで、年間2万7,213件をいろいろやっていらっしゃる。兼務の方もいるということなので、ぜひこれを増やす必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。


◎横手裕三子 介護保険課長
 地域包括支援センターのまずその数につきましては、この12月に援護三課の決まっている東葛西7丁目に、15番目の地域包括支援センターをオープンしてまいります。委託先の事業者もなぎさ和楽苑ということで決まっておりまして、既にその分の職員も配置して準備を整えているところでございます。また、ブランチ等につきましても、少し手薄になっている船堀だとか一之江周辺、臨海町を、少し地域包括が重なっていますので、そういったところを効果的な場所に移転するとか、そういう形で利便性を上げていこうというふうに思っております。

 場所だけではなくて人員体制、それから質の確保ということがやはり重要になります。人員体制につきましては、固定費を今年度は60%から85%に上げまして、一包括2,100万円以上を委託経費として出すことになりまして、原則4人の配置ということになっております。さらに多く仕事をしているところにつきましては加算ということで、かなり確実なお金が人員イコール委託料という形で出ているような体制をつくっておりまして、体制の強化に努めているところです。質の強化につきましても、権利擁護だとか高齢者の虐待等につきまして、さまざまな形で会議、研修等をやりながら、質の向上に努めているところでございます。


◆間宮由美 委員 かなめになると思いますので、ぜひさらに充実をお願いいたします。

 もう1点は、事業者にかかわってお伺いをいたします。
 私たち日本共産党の国会議員団が、無作為に抽出した3,000の介護事業所に介護保険制度についてのアンケートを送付しました。その中で21年度、政府が介護報酬を3%引き上げたわけですけれども、そのことによって経営状態や職員の待遇改善への効果について聞きましたところ、ほとんど効果がないと答えた方、事業所が67.3%、実は7割近くに上っていたんです。介護現場で働く人の待遇改善が行われなければ、本当に介護の未来はないと思うんですけれども、そこで具体的な問題についてお聞きをいたします。
 常勤で5年の専従ケアマネジャーをしていれば、主任ケアマネジャーになることができる研修を受けることができるということです。これを受けて主任ケアマネジャーになることができれば、1件当たり3,000円から5,000円の加算がとれることになるということで、例えば100件の事案を抱えていれば、3,000円から5,000円掛ける100件ですので、事業所にとってもケアマネにとっても、これは待遇の大きな改善につながると思います。
 しかし、この研修を受けるための推薦の基準というのが、区からの推薦があり、また東京都で推薦されるということですが、その基準がどうも明らかではないために、ケアマネさんたちの間では、江戸川区から推薦してもらいにくいという話も出ていて、だから主任ケアマネの資格を取るために、推薦してもらえる江東区や葛飾区に移っているということも聞きました。5年以上の経験を持つケアマネが他区へ移るというのは、非常にとても大きな損失ですので、どのような基準になっているのか、そして江戸川区は推薦してくれないということの事実はどうであるのか、そこをお聞かせいただければと思います。


◎横手裕三子 介護保険課長
 委員お尋ねの主任ケアマネジャーですけれども、平成18年度の制度改正の中で、特に地域包括支援センターが必置の配置ということで、最初は地域包括支援センターの主任ケアマネを中心に研修が行われておりました。ですので、やはり地域のケアマネジャーたちの支援を行わなきゃいけないということで、かなり厳格な条件のもと、研修が行われてまいりました。制度ができましてから3年、4年がたちまして、若干条件が緩和されてきているところですけれども、やはり5年という期間は必要だということで、特に常勤のケアマネ従事者で、都内で5年以上ですとか、あるいはリーダー研修だとか専門研修を受講していなければいけないとか、質の高いケアマネジメントができるなど、こういった大きな条件があります。

 区としては東京都の研修を受講される前に、区がまず最初に受け付けます。そこで条件をきちんと見ながら、東京都のほうに推薦を上げていきますけれども、こういった条件にクリアしているケアマネジャーにつきましてはすべて上げておりまして、ここ数年はその上げた方につきましては全部受講が可能になっていると聞いております。もし自分がどうして受講できなかったのかということで疑問に思っている方がいらっしゃれば、こららのほうで個別にいろいろ御説明ができるかと思います。


◆間宮由美 委員 個別ということでなくて、かなり多くの方から聞いています。質の高いケアマネジメントができるということは、具体的には難しい、基準としてはっきりとしたものというのがちょっと見えにくいかなという気がしましたので、後でこの条件について区のほうの条件、あと都のほうの条件について、資料としてお示しいただければと思います。

 ただこの数年のことは、今ほどお話がありましたように、皆さん受けられているということではあるんですけれども、実際に求人表ベースで十二、三年には月30万円と言われていた給与が、現在では月24万円というふうになっているということです。主任ケアマネの資格を取ることで、労働条件を改善する一つの力にもなりますし、また一般よりも高度な研修もさらに受けられるようになるということで、スキルアップのためにも非常に大切なことだと思います。事実も伝えながら、主任ケアマネが江戸川区からも多くの人が挑戦できるように、お取り計らいをお願いしたいと思います。

 また、最後になるんですけれども、21年度に保険料の段階の改定が行われています。江戸川区は23区で一番少ない段階区分となってしまっていますが、これについては滞納額も約1億7,800万円というところからも、次には必ず所得段階を広げていただきたいということを要望して終わります。

 

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