2016年6月26日(日) 18.975km
梅雨とは思えぬ快晴に恵まれた。最高気温28.1℃で、日向は暑く感じるが、陰に入るとそれほどでもない。
今日は、先日の「舞洲」に続いて「咲洲」に上陸。ベイエリアの中でも未踏のルートを歩いて見る。
地下鉄「コスモスクエア」駅で下車。
地上に上がると南港のランドマーク「コスモタワー」が青空にそびえ立つ。
「シーサイドコスモ(海浜緑地)」の案内に従い北側の岸壁に出る。
海を挟んで向いには、夢洲のコンテナ埠頭や、奥には舞洲のゴミ処理場が見える。
岸壁に人は少ないが、釣り人や日光浴をする人もいた。
海を眺めながら歩いて行くと、UFOの様な大きな半球体の物体が海に浮かんでいる。
調べて見ると「なにわの海の時空館」という施設らしいが、現在は閉館している様だ。これも「ハコもの行政」の負の遺産の一つになるのだろう。
ここから、今日の最初の目的地「南港野鳥園」は目と鼻の先だ。
北入口に到着。
ゲートの「南港野鳥園」の文字は生い茂る野草に隠れて良く見えない。
案内図も何だか古ぼけている。
一抹の不安を抱きつつも園内に入り、時計と逆回りに一周すべく、まずは「北観察所」を目指す。
緑豊かな遊歩道を歩いていると、海が近い事を教えてくれるかの様に足元にカニが現れた。
「北観察所」に到着する。
しかしこの先の道はゲートで閉ざされており「関係者以外立ち入り禁止」になっていた。
入口の案内図には何も書かれていなかったはずだが、一抹の不安が的中してしまった。
今さら調べたところで仕方ない事なのだが、口惜しいのでスマホで調べてみると、HPに掲載の案内図には確かに「立ち入り禁止」の表示がされている。
完全に自分の下調べ不足なのだが、「役所が絡むと何かと規制が多い」と無性に腹が立った。後になって冷静に考えると「あまり自由に人が歩き回ると、警戒心の強い野鳥は集まらない」という事は容易に理解できるのだが。
一周するのは諦めて、元来た道で展望塔に向かう。
展望塔からは、人工の湿原や干潟が一望できる。
観察用の小窓が開放されていて、吹き込む海風が気持ちいい。
上空には「トビ」だろうか、大型の猛禽類が一羽、悠々と滑空している。
それにしても、この展望塔もなかなか年季が入っている。
「南港野鳥園」について後程調べて見ると、元々は大阪市営の施設だったのが、橋下徹大阪市長時代の市政改革プランの影響で、色々とあって現在NPO法人との協同事業という事になっている様だ。運営も何かと大変なのだろうと想像される。
そんな苦労も知らずに、つい何分か前に些細な事に腹を立てた事を申し訳なく思った。
何とかこの「野鳥のオアシス」を守り続けてもらいたい。
野鳥園を後に、静まり返った休日のコンテナヤードの横を抜ける。
大きなフェリーが停泊するATCの前を通り
ポートライナーの「中ふ頭」駅前に出る。
ここから公団住宅内の緑道を歩く。
緑道に入ると、昔カブトムシやクワガタムシを採りに入った森の匂いが漂う。
この辺りにはクヌギの木が多く植えらており、いたるところで樹液を出している。
そこには、ゴールドやメタリックグリーンのカナブンが沢山群がる姿が観察できた。
とても埋立地の緑道とは思えない光景だ。
しかし、そこにはカブトムシやクワガタムシはおろか、定番のスズメバチやゴマダラチョウの姿も見えない。
やはりこれが埋立地の森の限界なのだろうか。それとも更に年月を経ると他のムシたちも集まるようになるのだろうか。
「中ふ頭」駅から「南港大橋北詰」交差点まで、一般道を歩かず緑道伝いに到達できるのは、この時季非常にありがたい。
ここで「咲洲」に別れを告げる。
南港大橋を渡り大和川右岸まで、右手上空に「阪神高速湾岸線」と「ニュートラム」の高架を見ながら、歩道を約1.3kmひたすら直進。
ここも街路樹がよく茂っていて、思いのほか楽に歩けた。
大和川河口から0.2kmの地点から右岸の河川敷を上流に向かって歩く。
道中は草木の茂る地道であったり、コンクリートの護岸であったりで、歩きやすい所もあれば歩きにくい所もある。
数々の道路や鉄道の橋をくぐる。
「阪神高速湾岸線」「新なにわ筋」「国道26号線」「阪神高速堺線」「南海本線」「紀州街道」「阪堺電気鉄道」「府道30号線(あべの筋)」「南海高野線」「JR阪和線」。
「あびこ筋」の橋で大和川を渡り地下鉄「北花田」駅に到着。