

主演はジュディ・デンチとマギースミスという二人のイギリスの名女優に、ダニエル・ブリュール。

海岸線の美しい風景に囲まれた崖の上のお屋敷に住むのは、マギー・スミス扮するジャネットとジュディ・デンチが演じるアーシュラの年老いた姉妹。
お屋敷には姉妹が手入れする庭があって、そこにラヴェンダーが咲いています。
さて、嵐がきて、それがおさまった朝、屋敷の眼下にある、いつも散歩にいく浜辺に、一人の若い男が打ち上げられていました。
その男の名前は、ロビンソン・クルーソー
なんてわけはないっ!

タニエル・ブリュールが演じるポーランド人の若者は、バイオリンを手にすると、まるで天才。
若くてハンサムなミュージシャンで、言葉も話さず、シャイでエキゾチックときては、女心をくすぐらないはずはない。
あなただったら、どうでしょうか?
もし、心がなんとなく満たされず、少しさびしかったら、その男に恋をするのではないですか?

もちろん親切心からなのですが、結婚したことのないアーシュラは、いつの間にか若者に特別な感情を抱き始める。
これ、当然かもしれません。
恋をし始めた時の甘美な感情は、年を取っていても同じみたいです。
だけど、なんだかんだ、若者はやがて、二人の老婦人の元を去っていきます。
それも当然の成り行きかも?
若者が去ったあと、ジュディ・デンチ扮する妹のアーシュラが、若者が寝起きしていた部屋の空っぽになったベッドにそっと膝を抱えるようにして横たわり、じっとしているシーン。
なんか、心がひたっとしました。
バイオリンの音色がいつまでも頭の中で聞こえている、そんな映画でした。
(写真は映画の一シーン
詳しいことが知りたい人は http://www.herald.co.jp/official/lavender/ )