「おおっ」と雑誌コーナーに引き寄せられた。
これはこれは、『宝島』の地図じゃない!
その地図が掲載されていたのは、
先週の11月16日号の「週刊文春」の表紙。
週刊誌の表紙に宝島のイラストだなんて。
しみじみ楽しい。
週刊文春の表紙は、
イラストレーターの和田誠さんがずっと担当しているけれど
なんと2000号をクリアしたそうで、
現在、その記念として過去の作品をアンコール掲載中。
この宝島の表紙は1981年6月11日号のものなんだとか。
和田誠さんは雑誌巻末の「表紙はうたう」というコーナーで
こんなことを書いている。
<錨を上げて>
これはロバート・ルイス・スティーブンソンの
少年冒険小説の名作「宝島」に出てくる宝島の地図です。
原作者のイメージをもとにして描きました。
この物語を子どもの頃読みましたが、
子どものぼくにとっては冒険小説より恐怖小説だったような気もします。
「錨を上げて」は海軍の曲でしょうが、
ここでは海賊の上げる錨であります。
(1981年6月11日号より)
この地図の宝島はカリブ海にある。
パイレーツ・オブ・カリビアンというように、
16世紀のカリブ海は海賊のメッカだった。
きっとね。
スチーブンソンは義理の息子に空想で描いた宝島の地図を与えた。
そして、その地図からむくむくイメージが湧いて書き始めたのが
『宝島』──“Treasure Island”だったそうだ。
和田誠さん、いいですねっ!