サラ☆の物語な毎日とハル文庫

映画『ブルーム・オブ・イエスタディ』はパグの存在がけっこう効いてる

 
映画通の友人といっしょにみた映画。 
自分ではなかなか見ないタイプの 
通好みの優れた作品をみられるのが、ラッキーで、ありがたい。
 
 『ブルーム・オブ・イエスタディ』はいわゆるナチス映画だが、 
ブラックユーモアが飛び交うラブストーリーだ。 
ナチスの戦犯を祖父にもつ歴史学者トトと、 
ナチスの犠牲となったユダヤ人を祖母に持つインターンの女性サジ。 
ふたりはホロコースト研究所で開催するアウシュビッツ会議の企画実現に奔走するが 
家族の重い過去のトラウマにとらえられ、お互いがどこか毀れている。
 
 映画をみて1週間ほどたつ今となっては 
車の中でトトの発言に腹を立てたサジが、 
突然パグの「ガンジー」を袋ごと車の窓から空中に放り出すシーンばかりが 思い出される。 
別にサジに、動物虐待の性向があるわけではないのだ。 
だけど、癇癪を爆発させると、そんなこともしてしまう。 
それくらい病んでいるということだろう。 
 
空中を飛ぶパグ。 
映画館の暗闇の中で「あーっ」という声が出てしまう。 
突然のことで、犬の運命を思いやり、唖然としてしまう。 
 
そして唖然としてしまうのは映画の中のトトも同じだ。 
 
とはいえ、トトのほうも自分の妻のためにベッドの相手の男を捜すようなイカレぶり。 
 
だけど、大丈夫。 
けっしてアブナイ映画ではない。 
全編をユーモアが覆い、 
心から賢明に生きる二人の姿は共感を誘う。 
風変わりな愛の物語。 
 
去年の第29回東京国際映画祭で東京グランプリとWOWOW賞を受賞した作品。 
心に残る映画のひとつだ。
 
 
にしても、頭に包帯を巻いたガンジーがなんとも可愛い。 
ひどい目にあったものだ。 
(映画のエンドロールに「動物虐待ではありません。 
あくまでも映像処理したものだ」という断り書きが出ていた。
 そりゃそうでしょうねっ!)   
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