Cocco(コッコ)という沖縄の歌姫がいます。
不思議なミュージシャンです。
あるとき「もうテレビに出るのはいやだ」と、故郷の島、沖縄に逃げ帰るようにして、活動を休止してしまいました。
その後また、マイペースで活動を再開しているようです。
Coccoはいくつかヒット曲をもっているけれど、いちばんヒットしたのは「強く儚い者たち」という歌でしょう。
とても印象的な歌で、1度聞いたら忘れられないキーワードが歌詞に入っています。
それは、“宝島”。
歌詞の内容には、あまり頓着しないわたしだけれど、“タ・カ・ラ・ジ・マ”と繰り返されるサビの部分は、ぐぐっと惹きつけられます。
そして、「この子は、文学少女なんだな」と思われ、Cocco自身が頭良さげに見え(歌詞を書いたのは彼女)、内面の深さがしのばれるのです。
「宝島」という言葉だけで、ここまでの印象をもつ。
1つの言葉が、強いイメージを持っているいい例なんでしょう。
「宝島」という言葉は、人々のDNAに刻み込まれている言葉なのではないかしらん。
海賊、髑髏の印の旗、宝、海……冒険。
「宝島」という言葉でボタンを押されただけで、目の前の視界が変わり、冒険に乗り出したいと思う。
紀元前から出没していたと思われる海賊の血が、一滴かニ滴か、海に囲まれた国に住む私たちの血に混じっているのかもしれませんねぇ。
そういう長い前置きの後で、付け足しのように言うと、私が今年の元旦から読み始めた本はスチーブンソンの『宝島』。
こんなに面白い本でしたっけ?
子どものころに読んだだけなので、よもやこれほど面白いということを忘れていました。
今年は宝島フリークからスタートです。
ちなみに、Coccoの「強く儚い者たち」を検索して歌詞を調べたら、案外ハードな歌詞でした。決してお子ちゃま向けのおとぎの国ではありません。
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