井上ひさしの戯曲を蜷川幸雄が演出。
渋谷のBunkamuraシアターコクーンで上演されている『天保十二年のシェークスピア』は、シェークスピアの劇37作品をパロディとして取り込んだ、上演時間4時間という、とんでもない芝居でした。
だいたい何の知識もないまま見に行ったので、4時間と聞いて、そのことにまずびっくり。
江戸時代の侠客の世界を描いていて、宿場町が舞台です。
のっけからリア王を思わせる筋立てで、シェークスピアの劇がどのような形で盛り込まれて行くのか、興味はつきないのですが、それにしてもなんと猥雑!!
女優さん、そんなに胸を出しちゃっていいのー? と心配しながらワクワクしたり。
大好きな藤原竜也くんまで、猥雑な演技(!?)
もう、たまりません、面白いっ。
宇崎竜童が曲をつけていて、劇中歌が15曲もはいります。藤原くんも、高橋恵子も、唐沢寿明も歌うけれど、やっぱりもともと歌手でもある篠原涼子や夏木マリが聴かせます。
知的な遊び満載の4時間。
藤原くんが殺されて舞台から消えたあと、なんとなく散漫な感じがしたのは、きっと自分が大好きな役者さんが引っ込んじゃったせいです。
そういえば、白石加世子も出演していて、舞台に登場するだけで、観客の気持ちを惹きつけていました。
役者さんたちのそれぞれの持ち味を楽しみつつ、観客の気持ちをぐっとつかむ役者の華のようなものに、いたく興味をおぼえた芝居でした。
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