バイク・キャンプ・ツーリング

NERIMA爺、遅咲きバイクで人生救われる

1996年 東北ツーリング 7日目

2024年10月22日 | 1996年 東北ツーリング
9月2日(7日目)
釜石~宮古~八戸



 釜石。6時前には起床。
 ホテルの目の前は、甲子川だ。甲子川を挟んだ遠くに釜石駅らしき建物が見える。テレビの天気予報によると、「内陸北部に大雨洪水警報」とテロップが流れている。釜石は今のところ、雲はどんよりと低いが降雨はない。取りあえず、内陸部を避けて三陸海岸を北に向かうことにする。

 午前7時40分、出発するころになって小雨がぱらついてくる。
 雨が止むのを待っていても切りがないので、宮古を目指して出発。橋上市塲を横目に国道を北上する。この時点では、どこまで走るのかは未定。まあ、いけるところまで行こう。市内を抜けて1キロほど走ったところで、どこを間違えばこうなったのか、海沿いの道にUターンする形で釜石港に戻ってしまっている。

 8時15分。釜石港。こちらから見る景色もなかなかのものだ。
 雨はいつのまにか止んでいる。まあ、迷ったけれど、これはこれでよしとしよう。これから向かう宮古方面は、雲の下がうっすらと明るい。どうやら、太平洋岸に雨は降っていないようだ。

 釜石港から細い道を宮古方面に向かったつもりが(避難所と書いてある標識にしたがって、上のほうに上のほうに進んでいたら)、10キロほど走ったところで岬の突端に出てしまう。結局、再び、釜石市内に戻って国道を宮古に向かう。と、5、6キロ走ったところで、強烈な腹痛に襲われる。トイレなんぞ、どこにもない。コンビニも見当たらない。

 経験上、あと10分は我慢できる痛さだ。しょうがないので、トイレを求め(いざというときには青空トイレ覚悟で)、海岸線に至る小さな道に右折する。と、「釣りバカ日誌6」に使われたホテルの看板などがあり、なんとか、その先に公園を発見。トイレもあったので、やれ嬉し。午前9時過ぎ。バイクを停めて、公園のトイレに直行。「水海公園」というところだ。

 午前10時前。国道45号を山田町に入る。
 山田町の市街地を抜けたところで、寒風垰という名前に惹かれて、国道45号から地方道の41号に右折。重茂半島に向かう。このころのツーリングマップルには、重茂半島は〈日本の秘境〉などとある。今もそうだろうか。ちなみに、山田町の市街地は2012年に訪れたとき、あまりの変わりように唖然としたものだ。
 寒風垰に向かうも、行き交う車はなし。ほとんど貸し切り状態なので時速20キロくらいで走り、峠付近ではタンクバッグの上にビデオカメラを置いたり、ちょっと片手に持ったりして撮影したりする。林の中を縫うように走る道路は乾いているが、林を抜けるとぱらぱらと雨が降ってきたりする。

 午前11時20分。宮古市街地を抜けて浄土ヶ浜到着。
 駐車場にバイクを停め、ぬかるみの小道を御台場展望台まで歩く。そのあと浜に下って、しばらく散策。霧雨。それでも海は青く、小さな観光船も出ている。ビデオの中では「台風が接近しているわりには波が穏やかだ」と感想を述べている。水も澄んでいる。ただし風は強い。バイクでも50キロ以上のスピードだとジャケットの袖がバタバタして、とても走りづらい。

 浄土ヶ浜を出発して、国道45号を三陸沿いに北上しながら1時間ほど走り、小本という町で左折する。国道455号を岩泉方面に向かい、龍泉洞を目指す。しばらく走ったところでガソリン給油。給油してくれたおばちゃんによると、晴れていたら自分も感激するほど三陸海岸はきれいなところだと褒めている。ぜひ、晴れた日にきて下さいねと見送られる。

 午後1時40分。龍泉洞の駐車場に到着。あたりには歌謡曲などが流れている。
 しかし、今日の宿泊予定は八戸、あらためて地図で確認すると、ゆっくり見学する時間はない。計算すると、八戸まで3時間はゆうにかかる。残念だが、次回訪れることにする(実際、大型バイクを買った数年後にリベンジしたが、そのときは駐車場で立ちゴケしている!)。

 県道7号を北上、取りあえず久慈を目指す。途中には安家洞の看板。この道路は最高だ。いかにも、東北の山里を走っているという気にさせてくれる。道のすぐ横を、澄み切った水の小川が流れていたりしていて、昔話に出てくる山里はこんなんだろうなと想像してしまう。行き交う車も、ほとんどいない。

 結局、このあと急な雨に30分ほど降られる。この調子では、キャンプしてもつまらないだろう。途中の公衆電話から八戸のビジネスホテル(バス・トイレなし。4000円ちょい)を予約する。午後4時18分。久慈を経て種差海岸に到着。波浪注意報が出ているせいか、やや、波が荒い。種差はウニで有名だということで、途中で種差のスーパーに寄ってみるが冷凍のものしかない。

 まあ、この天気だと当然だろう。
 しかし、期待していただけに、ちょっとがっかり。しょうがないので、今日の夕食にパン(レーズンデニッシュとレーズンスティック。1個150円だが、セールで2個98円となっていたので、喜んでゲット)とコンビーフの缶詰(100円)、肉の大和煮の缶詰(100円)などを購入。

 5時過ぎ。八戸到着。
 八戸駅前のホテルに直行。あとで知ったが、賑やかな通りがあるのは本八戸駅のほうらしい。バス・トイレはないが部屋は広い。書き机や洗面台まで付いている。共同の風呂は地下にあるようだ。追加の朝食は800円。6時半過ぎ、地下の風呂にも入り、ホテル近くで買ってきた缶ビールで1人乾杯。部屋呑み開始。適当に呑んで、適当に寝る。
 今日の走行距離269キロ。


朝の天気予報。まるで、このごろの夏の天気のようだ。

岩手は内陸も沿岸もやばいではないか。
青森……。


国道を北上しているつもりが、なぜか、釜石港に出てしまう。


遠くに観音様が見える。



こちらが北の方角。


釜石港から10キロほどだったか。小さな入江に下りる。
水海公園というところらしい。我慢できずに、トイレを使わせてもらう。



当時から、こんな看板があった。


こんな感じの公園だった。今も、この公園はあるのだろうか。

寒風垰付近。


1996年当時の浄土ヶ浜のイラスト案内。


浄土ヶ浜。御台場展望台


御台場展望台より浄土ヶ浜を遠望。


浄土ヶ浜。青空が見えるが、霧雨が降ってきたりしている。





龍泉洞の駐車場で、しばし勘案。時間の都合で、今回はパス。


県道7号を久慈方面に向かう。走った場所は違うが、雰囲気のいい道だった。


種差海岸。写真ではよくわからないが、波はけっこう荒れていた。

八戸駅前のホテル。バス・トイレなしだが部屋は広い。



足元には余裕あり。荷物がいっぱいあるときは便利だ。
洗面所付き!


部屋から1枚。



ひとり部屋のみ。乾杯。指にはテープを巻いている。
朝起きると、しばらくは強ばっていた。



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