バイク・キャンプ・ツーリング

NERIMA爺、遅咲きバイクで人生救われる

1996年 東北ツーリング 10日目

2024年10月26日 | 1996年 東北ツーリング
9月5日(10日目)
むつ市~岩木山~龍飛崎~金木町~鰺ヶ沢~能代市 (10日目)




 朝5時過ぎには、レインスーツを着こんでホテルを出発。
 何時に起床したのか忘れてしまったが、たぶん4時半には起きたはずだ。下北地方は北海道から天気が崩れてくるとの予報なので、なるべく早く津軽半島まで走ることにする。いつものことながら、朝メシはなし。

 まあ、そうだろうとは予想していたが、途中でざっと雨に降られる。
 一昨日走った国道279号を野辺地から国道4号、さらに青森から国道7号を走り、午前7時半には岩木山を遠望できる弘前市の手前までくる。こちらにくると、徐々に晴れ間が見えてくる。岩木山は頂上付近には雲がかかっているが、天気は下り坂ということなので、龍飛崎を回る前に行ってみることにする。

 午前8時。県道8号を岩木山まであと8キロの地点までくる。
 岩木山の頂上は相変わらず雲がかかっているが、近づくほどに徐々に青空が広がってくる。
 15分ほどで、岩木山神社に到着。
 数年前、母親が亡くなる2年前だったか、一緒に訪れた神社だ。そのときは奥まで往復したあと、神社の横にある百沢温泉〈旅館湯元・山陽〉にも日帰り入浴している──男湯は客が一人もいなくて、貸し切り状態だった。季節は2月か3月で、まだ雪がかなり残っていたのを憶えている。弘前からの路線バスはここまでの往復しかなく、ここから先は自分のとってはまだ未踏の地だ。津軽岩木スカイラインを走るのが楽しみだ。

 まだ午前8時過ぎなので、時間は充分にある。
 ということで、小休止後、津軽岩木スカイラインを目指して出発。
 8時半過ぎにはスカイラインを上りはじめる。上に進むにしたがって、徐々にガスってくる。ガスがかかりはじめる境界あたりで、ビデオを回したりする。頂上の駐車場もガスに覆われていて、しかも寒い。リフトに乗りたいが、こんな様子では上に行ってもつまらんだろう。と思っていると、その前にリフトはまだ運転していないようだ。

 また、この次だ(実際、数年後、リフトに乗っている)。駐車場からエンジンを切って、惰性だけで約9キロほど下る。惰性だけで、なんと時速80キロも出る。そのあと県道3号を津軽半島を時計回りに走り、そのまま鰺ケ沢まで向かう。鰺ヶ沢町からは国道101号を森田村方面に走り、屏風山広域農道を車力村方面に向かって北上する。ときおり、湿原らしき横を通過。地図を見ると、大小の池が点在しているようだ。

 車力村を過ぎて中里まで走ってくると、龍飛崎方面がイヤな雨雲に覆われているのが見えてくる。
 これまでの経験から、そちら方面は間違いなく雨だ。
 様子を見ながら走り、午前11時前には十三湖大橋の手前に到着。付近にはシジミの直売店とか食堂が数軒ある。朝からなにも食ってないので、ここで昼食。〈元祖しじみラーメン〉とある民宿ドライブインで、〈和歌山〉という食堂だ。なにはともあれ、しじみラーメンを注文。シジミの量が多くて、スープもうまい。
 シジミのスープを堪能する。

 再び竜飛崎を目指して走り出すと、あきらかに雨が降っているだろうと思われる雨雲が左手の海上から近づいてくるのがわかる。と、その雨雲ではないが、小泊付近でいやな感じの雲に掴まり、ざざっと降られる。土砂降り。あまりに強い雨なので、たまらずに右手に見えてきたガソリンスタンドに逃げこむ。まったくガソリンを入れる気はなかったが、応対に出てきたおばちゃんに給油を頼む。
「いや、雨が小降りになってからでもいいですから」
 と頼むのだが、なんのなんのという感じで、ガソリンを給油される。スタンドには大きな屋根が付いているが、雨脚が強くて、ぱしぱしと雨水の跳ね返りがタンクの上まで飛んでくる。なんとかタンクの給油口に雨水が入らないように、手で覆ったりするが、おばちゃんはまったく意に介さない様子で給油する。
 雨水、大丈夫かいなと、バイク乗り初心者はびびるのだ。

 その後、雨脚が弱くなるまで、雨宿りをさせてもらう。通り雨っぽく、15分ほどで雨は上がり、その後、無事に出発する。
 その後は、徐々に青空が広がってくる。
 だが、竜飛崎に近づいて竜泊ラインを山側に入るにつれて、今度は霧が出てくる。途中、サイクリストが自転車ごと倒れていたりして、ひやりとする。すぐにヤブの中に消えたが、猿も一匹見かける。車の往来はほとんどなく、バイクとは一台擦れ違っただけだ。しばらく走ると霧も晴れてきて、すぐ前には竜飛崎、北海道を遠望できるところまでくる。風は強く、風力発電の羽根はびゅんびゅん回っている。

 12時50分。竜飛崎の岬上の駐車場に到着。
 ここにくるまでに、ほとんど車と擦れ違うこともなく、こんな天気なので、観光客は少ないだろうと思っていたら、けっこう乗用車が停車している。10年ほどまでカミさんと車できて、ここのキャンプ場で車中泊している。先ほど通過したら、キャンプ場はまだやっているようだ。

 しばらく駐車場で休憩したあと、竜飛漁港まで下りてみる。
 と雲が流れて、さあっと晴れてくる。ホントに今日は、変わりやすい天気だ。竜飛漁港の水は、思っていたよりもかなり透明度が高い。あたりをうろうろして、海岸階段の国道339号線を歩いてみたりする。普通の階段と違うのは、分離帯みたいに中央に手すりが設置してあり、一応、対向歩道路になっている。道路自体も赤いアスファルトのようなものが使われていて、自分、ほかの小道とか階段とは違いますから、と主張しているようだ。

 午後1時20分過ぎには竜飛をあとにする。
 途中、総走行距離が5555キロになったので、ちょっと撮影したりする。バイクは5月に購入したので、1ヶ月平均1100キロほど走ったことになる。だが、実際は、この東北ツーリングで、ここまで3000キロは走っているのじゃないだろうか。今日は300キロ近く走っている。まだ、どこまで走るか決めていないが、あと200キロくらいは走りそうな予感がする。男鹿半島まで走るつもりでいたが、もう午後1時50分になろうとしているので、さすがにそれは無理だろうが。

 三厩から今別まで走り、今別から県道14号を下り、さらに県道12号〈やまなみライン〉を十三湖方面に抜ける。再び399号に出て、金木町に下る。以前、訪れているかパスしようかとも思ったけれど、斜陽館を再訪する。前回訪れたときはストーブ列車に乗ってきたんだよなあ、と思いながらバイクを停めると、閉まっているではないか。貼り紙によると、どうやら復元工事に入り、平成10年に太宰治記念館としてオープンの予定とある。元の所有者を離れて、今は金木町の管理になったようだ。ちょっと残念な気持ちになり、斜陽館前をあとにする。

 今夜も、いつ降ってきてもおかしくない空模様だ。
 結局、今夜は能代市のビジネスホテルに泊まることにする。
 途中、鰺ヶ沢あたりで尿意をもよおしたのでソバ屋に立ち寄って、コーラを頼んで、トイレ貸して下さいと頼んでみたが断られてしまう。「もうちょっと行ったら、公衆トイレがあるから」と。あまり飲みたくもないコーラを飲んだのに、それはない。よほど、警戒される格好だったのだろうか。バイク乗り、あんまりいいイメージないのか。それとも人相か。まあ、ソバ頼まなかったしな。それでも、ちょいイヤな気分。尿意、我慢できなかったで、駐車場からちょっと外れたところで立ちションする。

 午後5時30分。岩崎村の「ドライブイン福寿草」の駐車場で一休み。福寿草は休みのようだが、夕陽がきれいなのでバイクを停めさせてもらう。
 景色もいい。
 もしかして、日本海に落ちる夕陽を見るのは初めてかもしれない。30分ほど夕陽を堪能して、能代に向かう。

 今日のビジネスホテルは〈ホテルニューグリーン〉、国道沿いにあり、バス、トイレなし4700円なり。
 本日の走行距離489キロ。
 今日も部屋呑み。

 東北限定ビール〈みちのく〉で、ひとり乾杯。コンビニで買ったリフレッシュ玉子サンド(180円)とオニギリ2個の夕食。それに昨日の残りの瓶イクラ。さらに三日前のレーズンスティックも1本残っている。まだ、腐ってはいないようなので大丈夫だろう。
 明日も今日と同じ、4時半には起床予定。
 適当に呑んで、適当に就寝。

むつ市。出発前のホテル前。

岩木山まであと8キロのところ。


岩木山神社。まだ朝、8時過ぎなのに観光バスが数台停まっていた。



湯元「山陽」。以前、列車とバスで訪れたとき、ここで入浴。
今回はパス。

岩木山スカイライン。ガスがかかりはじめる直前。



駐車場はガス……。


龍飛崎方面はいやな雲。


十三湖の元祖シジミラーメン屋。

竜飛崎と北海道を望む。


階段国道とある。(^。^;)


この階段を途中まで上る。



1996年の斜陽館。


工事のお知らせ。


ドライブイン「福寿草」の駐車場からの夕陽。



ホテルの部屋で今夜の夕食を豪華に並べる!





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