美空ひばりさんの死因は間質性肺炎であった。
歌手の美空ひばりさんが患った難病「特発性肺線維症」の発症を抑える物質を、武田吉人・大阪大助教らの研究チームがマウスの実験で突き止めた。治療薬の開発につながる成果で、米医学誌に17日、発表する。
特発性肺線維症は、肺でガス交換する肺胞の壁が炎症を起こして硬くなる病気。間質性肺炎の一種で、呼吸困難で、5年前後で死に至る。喫煙やウイルス感染、加齢などの原因が考えられているが、はっきりしない。有効な治療法はなく、国内の患者数は推定1万人以上。武田さんらは、肺の上皮細胞の表面にあり、細胞の形や機能を調節している「テトラスパニンCD151」というたんぱく質に着目。遺伝子操作で、このたんぱく質が作れないマウスを作ったところ、肺胞の上皮にコラーゲンが蓄積して硬くなり、特発性肺線維症と非常によく似た症状になった。実際に患者の肺を調べると10人中6人でこのたんぱく質の量が半分以下に減っていた。読売新聞 5月17日(木)9時24分配信
◆「美空ひばりとは」の一文には、実弟だったかとう哲也(1983年)と香山武彦(1986年)が、共に42歳の若さで次々と亡くすという悲運が続く。ひばりは哲也の実子である加藤和也を1977年に養子として迎えていたが、悲しみ・寂しさを癒やすために嗜んでいた酒とタバコの量は日に日に増し、徐々に体を蝕んでいった。
美空ひばりは間質性肺炎が原因で、1989年に52歳で亡くなった。死の4カ月前まで命を削って歌った。たくさんのファンを最後の最後まで愛していた美空ひばり。再入院後から約3か月の間、壮絶な闘病生活を送り続けていたが、二度と復帰の夢を果たすことなく、ついに1989年6月24日、呼吸不全のため逝去した。52歳没。関係者によると手術室で全身麻酔をかけられたまま逝ったという。
◆タバコ病と言われる慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん; COPD)は、代表的な慢性呼吸器疾患の一つであり死よりも恐ろしい病気として知られている。さまざまな有毒なガスや微粒子の吸入、特に喫煙(受動喫煙を含む)がきっかけになり、肺胞の破壊や気道炎症が起き、緩徐進行性および不可逆的に息切れが生じる病気である、間質性肺炎を伴うことが多い。