ママザウルスの行政書士への道

+むすめ(コザウルス)との のほほ~ん記

成年後見人の仕事

2017-02-15 | 日記~お仕事編
2017年元旦から2日になった午前0時頃、電話の音で目が覚めました。深夜でしたし、そのままにしてしまおうか?という考えが一瞬過ったものの、手に取った電話の画面には近隣の住所からの番号が表示されておりました。

半分寝ぼけながら、『通話』を押してみると、被後見人Aさんの入所施設から「Aさんの容態が急変したので緊急搬送します。」との連絡でした。

Aさんは心臓を悪くしており、一昨年も心肺停止で緊急搬送され見事に生き返った過去があります。朝になって搬送された病院へ行ってみると、今回もAさんは回復し、出された食事を完食して、箱根駅伝を見ているところでした。

Aさんには近い関係の親族がなく、Aさん自身が後見制度を利用することを選択されました。任意後見人の担当者として私も3年ほどお付き合いさせていただきました。大正生まれですが、いつも本を読んでいて知的で楽しい方でした。

その後、Aさんは回復したように見られ一度は退院しましたが、退院から3日後に再び緊急搬送され、先日亡くなられました。

成年後見人の仕事は、本人の財産管理と身上監護(介護や施設入所などの契約に関すること)とされていますが、それ以外に求められることは少なくありません。

例えば、緊急搬送されるとなると「ご本人の延命治療はどうしますか?」と担当の医師から24時間を問わず必ず聞かれることになります。しかし、医療行為に関しては後見人にはなんの権利もなく、出来ることは本人の希望を伝えることくらいです。

入院手続きの他に、入院に必要な身の回りのものを揃えなければならないことも多々あります。「メガネを取ってきて。」と病院から連絡が入り、施設にメガネを取りに行きAさんへ届けたことも今となってはよい思い出です。

Aさん亡き後、成年後見センターの代表と担当の私の2名で見送ることになりました。薄紫色の着物をきて、お化粧してもらったAさんは、これまで見たこともないくらいきれいでした。自己満足かもしれませんが、出来ることを精一杯すればよいのだ、と思いながら見送りました。


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