演劇人 RAKUYU

https://blog.goo.ne.jp/matumotokouji

富良野劇

2011年07月27日 | インポート

この表現が適切なのかは関係者に聞いてみないと解かりませんが、富良野で培った産物としてあえて、名づけました。

 今から25年前、北海道で役者・作家を養成する富良野塾が誕生している。 記憶には仲代達也氏の「無名塾」がある。富良野塾の主宰者は倉本聰氏である。「前略おふくろ様」「北の国から」などの代表作では私たちテレビ人間を十分楽しませてくれていました。  今回の「帰国」は原作「サイパンからきた列車」棟田博氏の作品をもとにドラマ化したものです。2009年に舞台化、2010年TBSでテレビドラマ化され、グレードアップした形で全国公演へ。

 昔はよくいろんな芝居を観て刺激を受けたりしていましたが、久しぶりの芝居で楽しませていただきました。 映像の世界は表現が沢山あるのですが、舞台は限られた空間でより効果的な表現をしなければならない。それだけ沢山の引き出しをもつことが楽しい舞台を創るのに役立ちます。 

 「帰国」でもたくさんの舞台効果がありました。 冒頭、東京駅の列車の効果音・靖国神社の効果的セット・球場での友達とのキャッチボールの左右の音だし効果・浅草の町を映像、写真で紹介・過去現在を交錯させる展開・空襲場面での映像音響効果・煙、ドライアイスに忍ばせた御香で臭覚を刺激・戦争写真と出演者の合成写真でエンデイング・人物の気持ちをつなぐ「手紙」の歌曲(樋口了一)・完全暗転での舞台展開はマジックのようでフェードイン・アウト。

 今回観た芝居は映像と舞台の相乗効果で私たちを感動の渦の中に導きました。いい芝居を観て、刺激を受けました。力を得ました。  今度は私たちもこんな風に伝えられるよう、がんばりたいものです。