「酔いどれ小籐次留書 政宗遺訓」
秋雨が十日以上も降り続き、
食べ物にも事欠く者が出始めた
新兵衛長屋では、住人総出の
炊き出しが計画された。
折も折、会場となる空き家の竈(へっつい)から、
勝五郎が一見して値の張りそうな
金無垢の根付を見つけ出す。
先の住人は怪しき女・・・。
しかも部屋には家探しをされた跡が
あったことから、小籐次は只ならぬ
事態を察知する。
謎が謎を呼ぶ第十八弾。
「五常(ごじょう)・五徳(ごとく)!」
「酔いどれ小籐次留書 政宗遺訓」
佐伯 泰英 (幻冬舎 時代小説文庫) ¥600円 + 税
「仁」・・・仁に、過ぐれば弱くなる。
「義」・・・義に、過ぐれば固くなる。
「礼」・・・礼に、過ぐれば諂となる。
「智」・・・智に、過ぐれば嘘を吐く。
「信」・・・信に、過ぐれば損をする。