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読売新聞 (ヨミドクター) 2019/12/29(日) 14:21配信
iPSから血小板 京大チーム…輸血時拒絶反応なし
遺伝子を自在に改変できるゲノム編集の技術を利用して、
iPS細胞(人工多能性幹細胞)から、輸血時に拒絶反応を
起こさない血小板を作ることに成功したと、京都大iPS
細胞研究所の江藤浩之(こうじ)教授(血液学)らのチームが
発表した。
アメリカ合衆国・科学誌ステム・セル・リポーツ(電子版)に
論文が掲載された。
血液に含まれる血小板には、血を固める働きがあり、出血
しやすくなる難病「再生不良性貧血」の患者らに輸血される。
しかし5%程度の患者では免疫細胞が血小板を攻撃する拒絶
反応が起こり、輸血した血小板が働かない。
拒絶反応を防ぐには、免疫の型が合う人を全国から探し、
血小板を提供してもらう必要がある。
チームはこの問題を解決するため、iPS細胞にゲノム編集の
操作を加え、免疫の型を決める遺伝子の一部を取り除いた。
このiPS細胞から血小板を作り、拒絶反応を起こすタイプの
人の血液を持つマウスに輸血すると、血小板は免疫細胞の攻撃を
受けなかった。
チームは今回の研究とは別に、患者本人のiPS細胞から
血小板を作って輸血する臨床研究を進めている。
本人の細胞なら拒絶反応は起きないが、患者ごとにiPS細胞を
作る必要がある。
今回の手法なら、1種類のiPS細胞で多くの患者への輸血が
可能になるという。
中尾眞二・金沢大教授(血液内科学)の話、『免疫の型が合う
血液が見つかりにくい患者への有効な治療法につながる成果だ。
低コストで血小板を作れるかどうかが課題になる。』
iPS細胞から作製した拒絶反応を起こさない血小板のイメージ
読売新聞 (ヨミドクター) 2019/12/29(日) 14:21配信
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※ 画像(写真)の一部は借りものです。
※ 次回掲載は 1月 7日の予定です。
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