2022年に読んだ本、残り3冊は、山本文緒先生の本です。
『残されたつぶやき』(山本文緒さん)(角川文庫)(2022年9月25日初版)
8月に本屋さんでたまたま検索したら、新刊情報として出てきたときは、本当に嬉しかったです。
「書籍未収録&本人撮影写真多数!オールカラーのエッセイ集」(文庫本のオビより)
文緒先生の小説も沢山読んでいる自負はあるけど、全部読めてる訳じゃなくて、
エッセイも全部読んでる訳じゃない…と思ったけれど、著作リストを見たら、
1冊読んだかどうか判らないものがあるものの、他は読んでいました。
でも、ツイッターとかインスタとか、雑誌のコラムなどは全然だったので、本当に有難い。
そして、意外にも私と似たところもあるんだなぁ~と共感しつつ読んでいたのですが、
最後の方で、
『来年は何が起こるのでしょうか。未来のことはわかりませんが、
なるべく心穏やかな時間が沢山あればいいと思います。』
(2020年12月28日『近況』より)
とか、
『毎年元旦は母と映画を観に行くのが父が亡くなってからの恒例行事だったのですが。
時節と私の足の怪我と胃の調子があまりよくないのもあって、
母と家に閉じこもってごろごろして過ごしていました。』
(2021年1月27日)
というのを読んで…
(注:足の怪我というのは、先生がお家の階段で転んだ怪我のこと。)
そしてこの本の年表で10月に『無人島のふたり』が出ることを知ります。
はじめ、サブタイトルが目に入っていなくて、
「『無人島のふたり』なんて、相変わらず素敵なタイトルだなぁ~」
とノンキに検索をかけたら、
『120日以上生きなくちゃ日記』というサブタイトルがやっと目に入りました…。
『無人島のふたり‐120日以上生きなくちゃ日記‐』(山本文緒さん)(新潮社)(2022年10月20日発行)
2021年4月に、突然膵臓がんと診断され、一度受けた抗がん剤治療が辛かったので、緩和ケアへ進むことに決めた。
そんな2021年5月からの日記。
最後の本なのに、やっぱり相変わらず読みやすくて、
うっかりスピードが出ないように、ゆっくり読んでいたのだけれど、2週間くらいで読み終えてしまいました。
感想を書き留めている手帳のメモには、本文を引用しているのだけれど、
(ここで書くのは止めておきますが)
最後に書いた日(10月4日月曜日。亡くなる9日前)の文章も、やっぱり文緒先生らしい。
(『2022年振り返り。(その1)』で書いた『ひとり上手な結婚』のときは、
「定年後、毎日一緒に居たらしなくていい喧嘩をしそう」と気を使っていた旦那様に)
病気になって沢山甘えたり、頼ったり出来るようになって、
でもずっと「夫」って書き方しているんだけど、最期はやっぱり「王子」(旦那様の愛称)って呼ぶんだー!って、
この文章表現が本当に好き。
そして、文緒先生の文章がやっぱり大好き。と思いました。
『自転しながら公転する』(山本文緒さん)(新潮社)
(2020年9月刊行,2022年11月1日発行文庫化)
文緒先生、最後の長編小説。
本編が5ページから始まって、654ページなので約650ページ。
「11月に買ったから、年内に読み終わりたい!」
と思っていたけど、結局2か月半かかってしまった。
でも、ずっと面白くて、中だるみがなく、
小説なのにタメになる話もあった(気がする)し、
プロローグを読んで思っていた展開と、エピローグで受ける印象が違って、
「え!?ウソ~!!」
と膝から崩れ落ちそうになった。
(なんか表現が違うんですが、それくらいビックリしたんです。)
↑エピローグ読んだあと、もぅ1回プロローグ読み返したら、
「あ、ホントだ!」
と思ったので、ただ単に私が読み間違ってただけなんですが…。
単行本が出たときに
「サイン本に出会うまで買わない」
とか言って買いそびれたことも、
ご本人が
「ジャンプ一冊分くらいの厚み」
と言っていたので、持ち歩くのに不便と思って躊躇ったことも、
本当に本当に後悔。
「文緒先生がご存命なうちに読んで、感想を伝えられていたら良かったのに…」
(私の大馬鹿!!)
こんなに面白い小説を書ける作家さんを好きで良かった
2022年の読書記録の振り返りは、『自転公転』でおしまいです。
ここまで読んで戴き、ありがとぅございました。
実は2023年度も、すでに1冊読み終えたものがあるのですが、
まだ感想ノート(今年から作りました)に書いていないくらいなので、またいずれ…。
『残されたつぶやき』(山本文緒さん)(角川文庫)(2022年9月25日初版)
8月に本屋さんでたまたま検索したら、新刊情報として出てきたときは、本当に嬉しかったです。
「書籍未収録&本人撮影写真多数!オールカラーのエッセイ集」(文庫本のオビより)
文緒先生の小説も沢山読んでいる自負はあるけど、全部読めてる訳じゃなくて、
エッセイも全部読んでる訳じゃない…と思ったけれど、著作リストを見たら、
1冊読んだかどうか判らないものがあるものの、他は読んでいました。
でも、ツイッターとかインスタとか、雑誌のコラムなどは全然だったので、本当に有難い。
そして、意外にも私と似たところもあるんだなぁ~と共感しつつ読んでいたのですが、
最後の方で、
『来年は何が起こるのでしょうか。未来のことはわかりませんが、
なるべく心穏やかな時間が沢山あればいいと思います。』
(2020年12月28日『近況』より)
とか、
『毎年元旦は母と映画を観に行くのが父が亡くなってからの恒例行事だったのですが。
時節と私の足の怪我と胃の調子があまりよくないのもあって、
母と家に閉じこもってごろごろして過ごしていました。』
(2021年1月27日)
というのを読んで…
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(注:足の怪我というのは、先生がお家の階段で転んだ怪我のこと。)
そしてこの本の年表で10月に『無人島のふたり』が出ることを知ります。
はじめ、サブタイトルが目に入っていなくて、
「『無人島のふたり』なんて、相変わらず素敵なタイトルだなぁ~」
とノンキに検索をかけたら、
『120日以上生きなくちゃ日記』というサブタイトルがやっと目に入りました…。
『無人島のふたり‐120日以上生きなくちゃ日記‐』(山本文緒さん)(新潮社)(2022年10月20日発行)
2021年4月に、突然膵臓がんと診断され、一度受けた抗がん剤治療が辛かったので、緩和ケアへ進むことに決めた。
そんな2021年5月からの日記。
最後の本なのに、やっぱり相変わらず読みやすくて、
うっかりスピードが出ないように、ゆっくり読んでいたのだけれど、2週間くらいで読み終えてしまいました。
感想を書き留めている手帳のメモには、本文を引用しているのだけれど、
(ここで書くのは止めておきますが)
最後に書いた日(10月4日月曜日。亡くなる9日前)の文章も、やっぱり文緒先生らしい。
(『2022年振り返り。(その1)』で書いた『ひとり上手な結婚』のときは、
「定年後、毎日一緒に居たらしなくていい喧嘩をしそう」と気を使っていた旦那様に)
病気になって沢山甘えたり、頼ったり出来るようになって、
でもずっと「夫」って書き方しているんだけど、最期はやっぱり「王子」(旦那様の愛称)って呼ぶんだー!って、
この文章表現が本当に好き。
そして、文緒先生の文章がやっぱり大好き。と思いました。
『自転しながら公転する』(山本文緒さん)(新潮社)
(2020年9月刊行,2022年11月1日発行文庫化)
文緒先生、最後の長編小説。
本編が5ページから始まって、654ページなので約650ページ。
「11月に買ったから、年内に読み終わりたい!」
と思っていたけど、結局2か月半かかってしまった。
でも、ずっと面白くて、中だるみがなく、
小説なのにタメになる話もあった(気がする)し、
プロローグを読んで思っていた展開と、エピローグで受ける印象が違って、
「え!?ウソ~!!」
と膝から崩れ落ちそうになった。
(なんか表現が違うんですが、それくらいビックリしたんです。)
↑エピローグ読んだあと、もぅ1回プロローグ読み返したら、
「あ、ホントだ!」
と思ったので、ただ単に私が読み間違ってただけなんですが…。
単行本が出たときに
「サイン本に出会うまで買わない」
とか言って買いそびれたことも、
ご本人が
「ジャンプ一冊分くらいの厚み」
と言っていたので、持ち歩くのに不便と思って躊躇ったことも、
本当に本当に後悔。
「文緒先生がご存命なうちに読んで、感想を伝えられていたら良かったのに…」
(私の大馬鹿!!)
こんなに面白い小説を書ける作家さんを好きで良かった
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2022年の読書記録の振り返りは、『自転公転』でおしまいです。
ここまで読んで戴き、ありがとぅございました。
実は2023年度も、すでに1冊読み終えたものがあるのですが、
まだ感想ノート(今年から作りました)に書いていないくらいなので、またいずれ…。