学校は4月が新学期スタートですが、
塾ではもう2月から新学年ですね。
4年生だけど、5年生のこと。5年生だけど6年生のカリキュラム。
スタートで躓きたくない。
はやく新しい塾に慣れなくては。
初めのテストでよい点を取ってよい滑り出しにしたい。
そんな想いを持ちながら新しい学年を迎えている生徒さんも多いのではないでしょうか。
確かにそうです。
初めが肝心
今日は、初めにどういうことに注意して算数の授業を受けてもらえばいいのか
についてお話ししたいと思います。
①計算力
どんな問題でも最低限の計算力は必要になります。
以下に示す数値は、5年生以上の生徒さんは必ず暗記してください。
まずは、暗記しておいてほしい数値、それは、分数から小数、小数から分数の返還。
また、円周率3.14の計算も一桁倍は覚えておきましょう。
3.14×1=3.14
3.14×2=6.28
3.14×3=9.42
3.14×4=12.56
3.14×5=15.70
(計算途中でこの0を忘れていると桁を間違えてしまうことがあるのであえて0を書いておきます)
3.14×6=18.84
3.14×7=21.98
3.14×8=25.12
3.14×9=28.26
なぜ覚えなくてはいけないのか。
それは、テストなど一人で受けているときに間違いに気づきやすくするためです。
見たことある数値だな。あれ?見たことない数がでたぞ。
と、テストを受けているときに、自問自答しながら解いていくと、
自分で計算ミスに気付けるようになってきます。
②文章をよく読む
この言葉は、1月の受験直前期、生徒さんたちに何度言ったか分かりません。
解くことに夢中になってしまうと、どうしても「読みミス」「読み落とし」
をしてしまいます。
とにかく、答えを書く前にもう一度確認ということを何度も言い聞かせました。
では、どういうところで間違えてしまうのか。
例えば、
(1)101を割ると5余り、135を割ると3余る数の中で最も小さい数は何ですか。
という問題と、
(2)7で割ると5余り、5で割ると3余る整数の中で一番小さい整数は何ですか。
という2つの問題があるとします。
この問題でよくあるミスが、「を」と「で」の読み間違いです。
割る数を出すのか、割られる数を求めるのかが違うのです。
(1)101を割ると5余り、135を割ると3余る数の中で最も小さい数は何ですか。
(2)7で割ると5余り、5で割ると3余る整数の中で一番小さい整数は何ですか。
似ている問題ですが、「を」と「で」でまったく求めるものが違うというのがわかると思います。
(1)を式に表してみると、
101÷□=△…5
135÷□=〇…3
(2)を式に表してみると、
□÷7=☆…5
□÷3=◆…3
(1)と(2)で違うのは、□の位置です。
A÷Bを日本語にしてみると「AをBで割る」と言いますよね。
つまり、「~を」の~には、A=割られる数、「~で」の~には、B=割る数が入るということになります。
「を」と「で」で全く違うんですよね。日本語って難しいと思うのは私だけでしょうか。
この「を」と「で」の違いは、
算数的には、倍数を求めるのか、約数を求めるのかという違いにもなります。
A=割られる数を求めるときは、倍数です。
B=割る数を求めるときは、約数になります。
では、(1)を解いていきましょう。
101÷□=△…5
135÷□=〇…3
101-5=96
135-3=132
この2つの数はともに割り切れる数になるので、96と132の公約数を求めることになります。
右図の連除法で解くと、
つまり、2×2×3=12←最大公約数
12の約数=〔1,2,3,4,6,12〕
で、余りの5と3より大きい数字でなくてはいけないので、
その中で一番小さい数は6
次に(2)は、
□÷7=☆…5
□÷5=◆…3
□が割るの前にあります。
つまり、□は割られる数なので、倍数を求めることになります。
また、この問題はもう一つ解くポイントがあります。
それは、7-5=2、5-3=2となり、割る数―余りが等しくなっています。
そこに注目し、まずは、7と5の最小公倍数=35を求め、35より2小さい数となります。
35-2=33
この「を」と「で」の読み違いにくれぐれも気を付けてくださいね。
③「もし」「~すると」の言葉に注意
問題:AはBの5倍のお金を持っています。もし、AがBに300円あげると、2人の所持金が同じになるそうです。Aが持っているお金は何円ですか。
という問題があるとします。
結局聞かれていることは、Aが持っているお金、つまり、現在持っているお金を聞かれています。
「もし、~~あげると」とあるように、まだあげていません。
まだ推定です。あげるとそうなるけど、まだあげてないよということなので、
現在の所持金を答えなくてはいけません。
大したことない問題かもしれませんが、ちょっとしたニュアンスを読み間違えてしまったり、漠然と解いてしまうと、あげたあとの所持金を答えてしまったりすることがあります。
では、解いていきましょう。
AとBの和は、AがBに300円あげてもあげなくても等しいので、
比を求めて、和に注目します。
①=150円なので、Aの所持金は、⑤=150×5=750円
大丈夫だとは思うのですが、
問題を解いているときは、どこかに罠があるんじゃないかとびくびくしながら解いてしまうので、
簡単なところでまちがってしまうということがあります。
言葉は大事ですね。
ちょっとした部分もしっかりと読み取って、読み間違いをしないように
心がけていきましょう。
授業では、そういった細かいミスを見逃さないよう、
つっこみを入れていきます。
「文章を読む」「問題文をしっかりと読む」ということを日ごろから気を付けて
算数の勉強の躓きを一緒になくしていきましょう!