「残鶯」という語をはじめて知ったのは、山岸教授のブログでした(こちら)。「このような語があるのか。美しい日本語がだな。昔の人は上手に表したものだ」と感動しました。
わたくしは以前静岡に住んでおりましたが、当時住んでいたアパートは、小川を挟んで裏がゴルフ場でしたので、木々が常に生い茂っていました。その環境からか、季節外れの鶯の鳴き声を時々耳にしました。その鶯の鳴き声を聞く度に、「こんな時季にも鶯が鳴くのか」などとたびたび不思議に思いました。
先日、大学院の授業の一環で行った勝浦にある明海大学のセミナーハウス。そこは周りが木々で囲まれています。合宿2日目の朝。6時過ぎに目覚め、朝食までにはまだ時間に余裕があったので、敷地内を一人で散歩しました。その時、鶯の鳴き声が聞こえました。「ああ、これが残鶯か」と感じた自分に気がついたとき、何とも言えない、喜びを感じました。
語を知ったという喜びを感じ、その語が指す現象を体感する。すると、その語は「借りもの」ではなく、「自分のもの」になるのではないでしょうか。【大塚孝一 M1】
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「無意識を意識化するのが学問だ」とは、学部生の頃、山岸教授が教えてくださったことです。