Drマサ非公認ブログ

友人とのZOOM会議の続き

 先日ZOOM会議で病院で働く友人から聞いた話を書かせてもらった。続編を。

 コロナ患者を入院させたため、救急対応をSTOPさせたと前回書いた。ところが救急車から、受け入れ要請の電話がひっきりなしだそう。テレビや新聞でも知られている、救急車の受け入れができなくなり、医療崩壊って、あの話だ。

 救急車の受け入れについては、消防庁と各病院が専用端末でつながれている。この専用端末に受け入れ可能な診療科や入院可能などの情報を病院側が入力しておく。

 実は僕が20年前に働いていた時も同様の端末があり、僕自身が入力していたので、よく知っている。僕は救急部から内線で、「呼吸器内科stopで」「脳外科の手術終わったから、openにして」という指示があって対応していたのを思い出す。友人によると、今は随分細かく設定されているらしい。

 男性の入院は「●」でも、女性入院は「✖」なんてこともある。その病院は全科救急STOPということで、救急端末は全て「✖」にしているらしい。普段は診療科を限定して「●」を入力しているという。それがその病院の救急のキャパシティを表すということだ。

 全科救急STOPもかかわらず、救急車から要請が入るということだ。救急車なのだから、近隣の消防署/救急車から要請のはずなんだが、かなり離れた要請まであるらしい。それだけ収容先がないということだろう。

 ちなみに友人が働く病院は救急要請専用の電話があるので、事務レベルで電話はかかってこない。ところが病院代表に電話してくることもあるらしい。まさに救急要請のルールなど気にしてられないということだろう。

 友人もその電話に何度か出たことがあるというが、結構食い下がられるという。結局受け入れないということだ。友人曰く「救急隊、本当大変だよ。政府が悪いんだけど、救急隊も行政側か」と左翼的冗談をかます。

 もう一点記憶に残ったのは、電話でのコロナ患者の対応だ。1つあげると、20代の女性で、その病院の発熱外来で受診、PCR検査をした結果、翌日陽性と判明。保健所は軽症と判断し、自宅待機となった。検査から2日後に電話で病院に相談してきたという。どうもそれまではなかった息苦しさがはじまったので、どうしたらいいのかとの内容とのことである。

 友人は病状を伺い、パルスオキシメーターの値を聞いたのだが、その患者さんはパルスオキシメーターがなんなのか知らなかったという。友人は保健所から送られてくるはずと思っていたのだが、質問すると、保健所からは自宅待機と言われただけだというではないか。

 保健所から何らかの指示はないのかと聞いたというが、「何もない」という。何という脆弱な体制。そしてこの患者の無知なことに驚いたと。

 彼は事務なので、看護師に事情を話すが、「保健所担当になっているし、もちろん診察することもできない・・・・・」と。それを受けて彼は保健所と連絡つかないことを確認し、保健所の指示に従うルールだが、どうしようもなければ救急車を呼ぶしかない旨を伝えたらしい。ただ心の中で救急車自体がまともに機能していないではないかと思い、その場しのぎのアドバイスをしていることに困惑するだけだとも。

 それにしても報道では、保健所は激務であるとされるが、コロナ患者対応が十分にできない状態のままで放置していることに、政府の対応の酷さに直面しているようだとの感想を持ったという。印象的なのは、その20代女性患者の電話口での不安げな口ぶりであったが、同時に無知に驚かされたとも言っていた。

 ワクチンでの集団免疫は無理というを、米新聞で読んだばかりだ。

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