和歌山県熊野地に行くと、歩いている途中で、自分の先祖が通り過ぎていくと言われます。
以前のブログにて、記載しましたが「熊野三山」「熊野大権現」は、日本人の魂の故郷であり、
魂の浄化、魂の再生、魂の未来の地であります。
「蟻の熊野詣」と言われるように、平安時代の上皇方々のご参拝に代表されるように、神武天皇
が熊野地に上陸し、神の御神託を受けた歴史以来、天皇家、皇族の方々の手厚い保護を頂いて
きた地でもあり、現在まで広く日本国民の信仰の対象となってきました。
伊勢熊野地の参拝ルートは、世界遺産の地を通る、「世界に誇る、日本の財産」でもあります。
又、自然や神、が素晴らしい事だけで信者に感動を与えるのでは無く、「熊野三所大社」にお勤め
されている宮司様の、威厳があり、懐の大きな愛に満ちている人間性に感動を覚える事ができます。
神仏合体、神仏習合の地の熊野に伝わる「熊野観心十界曼荼羅」の「熊野絵解き」と言う、熊野比丘尼
(女性の信者で、先達者の尼の方々)が、全国を巡り、熊野信仰を伝えていく際に、言葉だけでなく、
庶民に分かりやすく信仰を説くために、持参をした「熊野観心十界曼荼羅」は、絵の巻物で、あの世と
この世、天国(極楽)と地獄(冥界)の世界観が書かれてあり、目で見て、音で比丘尼の説明を受けて
分かりやすく普及する事ができる様になったと伝承されています。
熊野速玉大社(主祭神 熊野速玉大権現、熊野速玉大神、伊弉諾尊、御本尊 薬師如来)の宮司で
あられる、「熊野速玉大社宮司 上野 顯 様」に、本殿の正式参拝の後に「熊野絵解き」を行って頂く
事ができます。(予約が必要です)
「熊野観心十界曼荼羅」に込められた意味と、熊野比丘尼の思い、そして脈々と伝えられる熊野が
なぜ?日本人の魂の故郷の地であるか?の由縁について、上野宮司様が、丁寧に且つ、信者の
心の鼓動に響く、素晴らしいお話をして下さるのです。
私個人の経験ですが、上野宮司様のお話しを聞いた時、身体中に電気が、ビリッビリッ と流れ、
肩から腰に雷が落ちたの如く、強い衝撃を受けた事と、涙があふれて止まらなくなりました。
その時、「あっ、自分の魂は、ここの地を目指した事が過去にあったのであろう。それでここに来る事
が今出来ているので、ありがたくて感動し、涙しているんだ。」と感じとれました。
当然、その魂を呼び起こして頂けたのは、上野宮司様だからでありまして、とてもとても素晴らしい
御方であり、私は大変心から尊敬を致しておる方です。
熊野には、その1200年以上の間、伝えて来た歴史と歩みが今も息づいています。
御神体、御本尊の熊野速玉大権現、薬師如来は、過去世の救済、今世の魂の救済の利徳があります。
熊野三山、熊野三所大権現、熊野三所大社、世界遺産の熊野地だけでなく、それを支える素晴らしい
宮司様、人間、人徳があってこそ、熊野が日本に誇る世界遺産なのです。