個人的な思いいれもあるが、良い映画だった。
オスカー、31年ぶりに演技賞四部門ノミネートされたこの映画、
作品的にはオスカー映画でなくてもいいような、
でも四人の演技力は見事だった。俳優たちのことから。
Bクーパー。38歳。大卒後、アクターズスタジオ、
今もここへ入る人多いのか?少しだけレイフの若い頃ににているので、
映画はほぼ見ている注目俳優。
これまでお軽いプレイボーイ役、ゲイ役などだったので、
これ、できるの?と思ったが、自然に難しい役を熱演。
22歳、Jローレンス、わかいのに、この役作り、受賞納得の演技だった。
表情が少ない所が個性か~良いところでもある。
この役、強くキレやすいが、もろい、不安定になりやすいタイプ。
間違ってもAハサウェイにはできなかったと思う
父役、デニーロもぴったり。
母役は、28歳時、好きな映画、
「ピクニックATハンギングロック」に出ていたとあり教師役か。
全編、先日レンタルで見た「別離」と同じような会話劇。
でも「別離」と違い、こちらは障害からの会話の多さで、
多弁、興奮の会話合戦がつづく。
パットは躁鬱病(双極性障害)で、母のおかげで、やっと退院したばかり。
この病気の症状(個じん差はある)感じは、とてもよく出ていた。
デニーロ父も、アメフトギャンブルが命、
そう的性格がありパットとは似たタイプだ。
アメフトへの熱狂ぶりのうるさいこと。リモコンを揃えて置き、ハンカチがジンクス?
など強迫性障害あたりも少しあるか。
パットは妻の浮気で乱暴、入院となったが、それ以前からも
安定感をかきやすいタイプだったと思う。
それが、浮気現場を見た、おまけにあの曲が!が発病のきっかけとなった。
デニーロ父も自営業+ギャンブル系という環境もたしょう関係あるか・・
母の手配で八ヶ月で退院したパットを帰宅早々、
父は、自分のやりたい事を話しまくり
巻きこんでいくので、この家での自宅療養はそもそも無理(^O^)みたいだが、
次男のパットを偏見はなく、普通の目で父母はみつめている。
このあたり、映画、フィクションだから、という気もするが、
笑をとりつつの家族、友人模様が日常の大切さを感じさせていた。
全編、音楽の選曲もよく、
ポイントソング、Sワンダーのマイ、シェリーアモール、私も大好き!
この歌から始まり、HAVE YOURSELF a merry~山下達郎も歌った、
これも大好き。
ダンスシーンではマリア、ラストはミスティ。
抜群の選曲で、この障害の繊細なパットが好きそうな曲を並べていると思う。
知らない曲もあるが、サントラが欲しい。
ダンスシーンは五点でも二人にとっては、
達成が宝物となり気持に素直になれる。
でも、これから先はきびしいよ!
家族や友人が集まり、またアメフトがどうのこうのラストは、
先は長くきついことも山ほどあるが、やっと、
少し穏やかな日々がきそうな予感だった。
同じ躁鬱病を描いた映画では、Rギアの「心のままに」があるが、
「世界で~」の方がリアリティ、障害に関しての知識がはいった映画だと思う。
この障害は北杜夫、中島らも、かれはアルコール依存症もある?
で、まあ有名になったが、症状も様々で、ひとくくりにはできない。
それは精神疾患すべてに言えるので、
この映画は躁鬱病患者である、パットの個の物語と恋とみればいい。
双極性障害では95%いじょうの患者は薬を一生きれない。
投薬しバランスを保ち、規則正しく生活することが大事で、薬はとても大切だ。
カウンセリングで治る障害ではない。
薬は嫌い、辞める、ぼんやりする、むくむというセリフが何回も出たが、
飲んで寛解へ持っていく事が、普通の生活へのまず第一歩。
個じん差もあるが、お祭り的行事、儀式などもあまり勧められないし、
興奮する行事も禁忌。
特に薬がしっかり効くまでが大事な時で、
できるだけ穏やかに、体調を自分、または周りがみてコントロールしていく。
結婚式、葬儀なども、できるなら避けた方がいいケースがある。
パットがあの曲をきいただけで、パニックになる、
不安定になるはとてもよくわかるシーンだった。
例えば、本の中のある一行でもそれは起こりうる。
TVなど、何かちょっとしたことでもバランスを崩し、興奮への発作となる。
普通では考えられない事がきっかけで、悪化することもあるので、
まわりにサポート、モニターが必要。一人暮らしは難しい病気である。
そういう意味では、パットは幸せ者で
近い家族がどこまで、支えるか、知識を持てるかが鍵でもある。
躁鬱病は、一部の統合失調症患者とは違い、バランスが崩れ、興奮、混迷症状が出ても
人格破壊、荒廃はない病で、投薬しつつ通勤、普通の仕事をしている方もめずらしくはない。
●パンフ、スクリーンからいくつか。
残念だがパンフレットには、良かったラストのダンスシーン写真は一枚もなかった。
ラッセル監督自身が躁鬱病で、これまでの映画制作中、
トラブルを何回も起こし五年も仕事がこなかったと。
Gクルーニーを激怒させていると。
さらに彼の息子も躁鬱病で、監督より重いとある。
この映画では、パットを訪ねカメラを撮る少年役で出演している。
そうか、あの子なんだ。
ラッセルは2010年、「ザファイターズ」を撮りヒット、
これはマークウォルバーグが制作、主演。
彼が、ラッセルと組んでしたいと持ちかけたそう。
未見だがCベールも出ているのでみてみたい。
マークの事。
何と元はボストンで麻薬ディーラーをしていたストリートギャング!納得(^O^)
ラッセルは名門大学卒、経歴が全く違う二人のコンビ映画となった。
「ファイターズ」の前にラッセルは亡きSポラック監督から
この原作を読むようにすすめられた。
ポラックは友人であるAミンゲラとともに
この本の映画化権を取得していたが、二人とも亡くなり、
ラッセルが引き継いで映画化することになった。
自身、息子もこの病、間に「ファイターズ」の撮影もはいったが、
何としても撮りたかった映画でもあったそうだ。
原作はマシュー・クイック、08年のデビュー作。
病気の小説、彼はどんなきっかけでかいたのだろう?それは書かれていない。
原題、silver linings play book。
プレイブックはアメフトの作戦ノート。
silver~は銀の裏地の意味で、太陽が当たっている面の意味。
アメフトの知識があれば、その会話シーンではもっと楽しいと思うが、
あの賭けに参加したいとは思わないな(^-^)
わけあり、bipolar disorder と関わり、この三月でちょうど17年たった。
長いような短いような。
その間、10人以上の医師、福祉系の方とも話した。
そんな時にこの映画と出会え、
気になる俳優Bクーパー主演という奇遇を記憶にとどめておこう。
監督はこうも語る。
癌、心臓病について人は語るのに、精神病については語る機会も少ない。
まったくその通り。
日本ではまだまだ偏見、誤解の多い精神疾患だとおもう。
鬱病は少しメジャーになったが、躁鬱は鬱病とは違う疾患。
昔の作家、誰だったか、寺田寅彦?ちがう・・
「家族の特殊な病で一番偏見を持つのは、
実はその家族、親類など、近い人の割合が多い」
というような事を読んだことがある。
それを思えば、パット、ティファニーは周りも明るく協力的、
二人、力を合わせ、病気を理解、病識を持ち生活していけば
苦労はあるが、幸せになれる、と思った。
海外、先進国では精神科へ~は普通の時代となった。
日本ではまだまだなので、少しでも理解者がふえればと祈りたい。
あなたが、あなたの家族がかかったかもしれないと思って~
キツく、辛い障害ではあるが今は良い薬も出ているので
まあ普通の暮らしが、できる時代になった。
フィクションだがパットとティファニーが平凡でも病気を考え
穏やかに暮らせるように願いつつ。
デニーロ父、息子を巻き込むギャンブルはやめなさい!
悪化の種、と言っておこう。(^_^)
オスカー、31年ぶりに演技賞四部門ノミネートされたこの映画、
作品的にはオスカー映画でなくてもいいような、
でも四人の演技力は見事だった。俳優たちのことから。
Bクーパー。38歳。大卒後、アクターズスタジオ、
今もここへ入る人多いのか?少しだけレイフの若い頃ににているので、
映画はほぼ見ている注目俳優。
これまでお軽いプレイボーイ役、ゲイ役などだったので、
これ、できるの?と思ったが、自然に難しい役を熱演。
22歳、Jローレンス、わかいのに、この役作り、受賞納得の演技だった。
表情が少ない所が個性か~良いところでもある。
この役、強くキレやすいが、もろい、不安定になりやすいタイプ。
間違ってもAハサウェイにはできなかったと思う
父役、デニーロもぴったり。
母役は、28歳時、好きな映画、
「ピクニックATハンギングロック」に出ていたとあり教師役か。
全編、先日レンタルで見た「別離」と同じような会話劇。
でも「別離」と違い、こちらは障害からの会話の多さで、
多弁、興奮の会話合戦がつづく。
パットは躁鬱病(双極性障害)で、母のおかげで、やっと退院したばかり。
この病気の症状(個じん差はある)感じは、とてもよく出ていた。
デニーロ父も、アメフトギャンブルが命、
そう的性格がありパットとは似たタイプだ。
アメフトへの熱狂ぶりのうるさいこと。リモコンを揃えて置き、ハンカチがジンクス?
など強迫性障害あたりも少しあるか。
パットは妻の浮気で乱暴、入院となったが、それ以前からも
安定感をかきやすいタイプだったと思う。
それが、浮気現場を見た、おまけにあの曲が!が発病のきっかけとなった。
デニーロ父も自営業+ギャンブル系という環境もたしょう関係あるか・・
母の手配で八ヶ月で退院したパットを帰宅早々、
父は、自分のやりたい事を話しまくり
巻きこんでいくので、この家での自宅療養はそもそも無理(^O^)みたいだが、
次男のパットを偏見はなく、普通の目で父母はみつめている。
このあたり、映画、フィクションだから、という気もするが、
笑をとりつつの家族、友人模様が日常の大切さを感じさせていた。
全編、音楽の選曲もよく、
ポイントソング、Sワンダーのマイ、シェリーアモール、私も大好き!
この歌から始まり、HAVE YOURSELF a merry~山下達郎も歌った、
これも大好き。
ダンスシーンではマリア、ラストはミスティ。
抜群の選曲で、この障害の繊細なパットが好きそうな曲を並べていると思う。
知らない曲もあるが、サントラが欲しい。
ダンスシーンは五点でも二人にとっては、
達成が宝物となり気持に素直になれる。
でも、これから先はきびしいよ!
家族や友人が集まり、またアメフトがどうのこうのラストは、
先は長くきついことも山ほどあるが、やっと、
少し穏やかな日々がきそうな予感だった。
同じ躁鬱病を描いた映画では、Rギアの「心のままに」があるが、
「世界で~」の方がリアリティ、障害に関しての知識がはいった映画だと思う。
この障害は北杜夫、中島らも、かれはアルコール依存症もある?
で、まあ有名になったが、症状も様々で、ひとくくりにはできない。
それは精神疾患すべてに言えるので、
この映画は躁鬱病患者である、パットの個の物語と恋とみればいい。
双極性障害では95%いじょうの患者は薬を一生きれない。
投薬しバランスを保ち、規則正しく生活することが大事で、薬はとても大切だ。
カウンセリングで治る障害ではない。
薬は嫌い、辞める、ぼんやりする、むくむというセリフが何回も出たが、
飲んで寛解へ持っていく事が、普通の生活へのまず第一歩。
個じん差もあるが、お祭り的行事、儀式などもあまり勧められないし、
興奮する行事も禁忌。
特に薬がしっかり効くまでが大事な時で、
できるだけ穏やかに、体調を自分、または周りがみてコントロールしていく。
結婚式、葬儀なども、できるなら避けた方がいいケースがある。
パットがあの曲をきいただけで、パニックになる、
不安定になるはとてもよくわかるシーンだった。
例えば、本の中のある一行でもそれは起こりうる。
TVなど、何かちょっとしたことでもバランスを崩し、興奮への発作となる。
普通では考えられない事がきっかけで、悪化することもあるので、
まわりにサポート、モニターが必要。一人暮らしは難しい病気である。
そういう意味では、パットは幸せ者で
近い家族がどこまで、支えるか、知識を持てるかが鍵でもある。
躁鬱病は、一部の統合失調症患者とは違い、バランスが崩れ、興奮、混迷症状が出ても
人格破壊、荒廃はない病で、投薬しつつ通勤、普通の仕事をしている方もめずらしくはない。
●パンフ、スクリーンからいくつか。
残念だがパンフレットには、良かったラストのダンスシーン写真は一枚もなかった。
ラッセル監督自身が躁鬱病で、これまでの映画制作中、
トラブルを何回も起こし五年も仕事がこなかったと。
Gクルーニーを激怒させていると。
さらに彼の息子も躁鬱病で、監督より重いとある。
この映画では、パットを訪ねカメラを撮る少年役で出演している。
そうか、あの子なんだ。
ラッセルは2010年、「ザファイターズ」を撮りヒット、
これはマークウォルバーグが制作、主演。
彼が、ラッセルと組んでしたいと持ちかけたそう。
未見だがCベールも出ているのでみてみたい。
マークの事。
何と元はボストンで麻薬ディーラーをしていたストリートギャング!納得(^O^)
ラッセルは名門大学卒、経歴が全く違う二人のコンビ映画となった。
「ファイターズ」の前にラッセルは亡きSポラック監督から
この原作を読むようにすすめられた。
ポラックは友人であるAミンゲラとともに
この本の映画化権を取得していたが、二人とも亡くなり、
ラッセルが引き継いで映画化することになった。
自身、息子もこの病、間に「ファイターズ」の撮影もはいったが、
何としても撮りたかった映画でもあったそうだ。
原作はマシュー・クイック、08年のデビュー作。
病気の小説、彼はどんなきっかけでかいたのだろう?それは書かれていない。
原題、silver linings play book。
プレイブックはアメフトの作戦ノート。
silver~は銀の裏地の意味で、太陽が当たっている面の意味。
アメフトの知識があれば、その会話シーンではもっと楽しいと思うが、
あの賭けに参加したいとは思わないな(^-^)
わけあり、bipolar disorder と関わり、この三月でちょうど17年たった。
長いような短いような。
その間、10人以上の医師、福祉系の方とも話した。
そんな時にこの映画と出会え、
気になる俳優Bクーパー主演という奇遇を記憶にとどめておこう。
監督はこうも語る。
癌、心臓病について人は語るのに、精神病については語る機会も少ない。
まったくその通り。
日本ではまだまだ偏見、誤解の多い精神疾患だとおもう。
鬱病は少しメジャーになったが、躁鬱は鬱病とは違う疾患。
昔の作家、誰だったか、寺田寅彦?ちがう・・
「家族の特殊な病で一番偏見を持つのは、
実はその家族、親類など、近い人の割合が多い」
というような事を読んだことがある。
それを思えば、パット、ティファニーは周りも明るく協力的、
二人、力を合わせ、病気を理解、病識を持ち生活していけば
苦労はあるが、幸せになれる、と思った。
海外、先進国では精神科へ~は普通の時代となった。
日本ではまだまだなので、少しでも理解者がふえればと祈りたい。
あなたが、あなたの家族がかかったかもしれないと思って~
キツく、辛い障害ではあるが今は良い薬も出ているので
まあ普通の暮らしが、できる時代になった。
フィクションだがパットとティファニーが平凡でも病気を考え
穏やかに暮らせるように願いつつ。
デニーロ父、息子を巻き込むギャンブルはやめなさい!
悪化の種、と言っておこう。(^_^)