ミステリ小説のような物語。2回目、確認で読んだ。
30代記者二人の本、多少、省いていい箇所もあったが、
それでも圧倒的に魅了、一人一人の人生は
皆、違うを痛感した。86歳のある女性の人生は・・
私の推理を書いておきたい。
行旅人、は法律用語。身元がわからない死者をさす。
「表札は田中千津子。2020年4月、年令75歳位、女性、右手指全欠損、
小柄、中肉。尼崎市、古いアパート内で死後2週間位で発見。病死。
現金3482万が金庫に保管。
身元不明のため火葬後、保管してある」
現金は、束ねて小分けにしてあった。
ここから始まるある女性の物語。
後半、汚職議員につながる場面は面白かった。
二人の著者である記者、弁護士などの取材で、生年は12歳上、
1933年生まれ、86歳での死だった。なぜ年を下にか?は
広島が故郷、被爆がない生年にしたかったのでは・・差別があったため。
固定電話は履歴がない。光熱費は三井住友から引き落とし。
家賃は手渡ししていた。
保険証はなく歯の治療は無許可闇診療所で受けていた。
銭湯はどうしていたか?これは調べてないよう。
生まれは広島、小用という小さい町。実家があり4人姉妹の次女。
長女は取材開始少し前に死亡。家、少女の頃の写真掲載。
4人のうち、一人しか現在は存命していない。
若き日の写真もあり美人。
姉、照子と一緒にJTの工場勤務。多分3~数年以内。
JT時代の男性は、きれいだったので記憶していた。
押上のタバコと塩博物館には、当時の名簿が残されていた。
そこに、はっきり「沖宗千津子」在籍記録があった。
記録では3年は勤務していた。
35歳位だろうか、大阪へ出てから、姉と連絡がとれなくなる。
ナショナルの工場で働いていたという噂も。
大阪の前、広島で知り合った男性がいて、一緒に大阪か?
まだ戦後の混乱期、今では考えにくいこともあっただろう。
学校の同級生、シマエさんの証言。
綺麗で、いい人だった、噂で結婚?子どもがいる?
後に調べると戸籍上、結婚歴はない。子供はどうか不明。
35歳から10年位、大阪にきてからの事は何もわからない。
推理、手に職もなく、高度成長期、バブル時代がくる。
水商売をしていたのでは?
関西バブル時代、美人で40代、稼げただろう。
40年前、46歳当時、尼崎のアパートの契約者は
田中竜二という男だった。
古いお風呂もない狭い部屋に40年一人で住み、
生活を示すレシートなども、ほぼなく、眼鏡を購入したものくらい。
田中竜二も調査、取材したが、不明のまま。
彼とはどこかお店で知り合ったのではないか。
男の姿は大家さんなど、誰も見ていない。謎の男。
遺品に韓国ウォンのお札1枚、ペンダントは★のマーク。
大事にしていたよう。多額の現金があり、
北の工作員ではという推理も?
顔がはっきりわかる写真が何枚も遺品にあり
工作員ではないと思う。千津子が大事にしていた写真。
グリコ森永事件とつながる推理も書かれていた。
竜二が書いた勤務先(在籍なし)は、インク系の職場。
それがグリコとつながるのでは・・
アパートにあった印鑑は、沖宗、という珍しい姓。
全国で100人いるか・・
広島に多い姓とわかり絞りこんでいく。
広島の市議、沖宗正明宅に行き、家系図を作成と言うと
彼は取材に応じた。
汚職議員で河合あんり夫妻から、お金を受け取った議員だった。
何と千津子は、正明の母の妹、叔母と電話でいわれた。
そこから糸がほぐれたが、男の事はわからない。
アパートには、ベビーベッドと「田中たん」と名付けた
大きなぬいぐるみがあった。
たん、は韓国で使うか?
30代で子どもができ、中絶、流産、死産、病死。
子どものための、ぬいぐるみを大事にしていたのでは・・
相手は田中竜二ではなく、その前に広島で出会った、
韓国系、ヤクザかもしれない。
彼と別れた後知り合った、田中竜二がアパートを借り、
千津子一人で住む。千津子45歳頃。80年代に入る。
田中は最後までわからず、アパート契約に書かれた勤務先に在籍なし。
きちんとした姿の写真があるが、一緒に映ってはいない。
彼は妻子持ちで不倫だったのか?
一緒の旅の写真などが何枚も遺品にあった。
千津子は、いつごろからか、尼崎の缶詰工場に勤務。
61歳頃、94年に勤務中、右手指を全欠損。
労災が通るが、断った。これも謎。
田中から生活援助があったのか・・貯金があったからか・・
質素な暮らし。その後は働いていないはず。
大家も指がない事を知らなかった。
92年頃、男と一緒の旅の写真は年月日入り。車はギャランGTO。
楽しそうにしている。
その後、指を失い、ショックで男と別れたのか?
2011年に近くでTVを購入。14年、郵貯から月10万以上、
1年で500万のお金を使い、郵貯はほぼゼロになっていた。
秘密に生活の千津子が、お金をおろすために郵貯へ何回も行った理由は?
田中、男が病気か介護かでお金が必要だったのでは・・
そして男、田中は死ぬ。
千津子はショックでメンタルをやられ、引きこもり
状態の日々になったのでは?
6年後、古いアパートで遺体で発見。
多額の現金は自分で稼いだお金?男からの援助金?それとも?
部屋は窓にツッパリ棒がキッチリ、警報機器も設置。
とても用心していた。
現金の盗難を恐れていたから?
遺品のネックレスなどが、何故かないと弁護士がいう。
初動の尼崎東警察署のミス?
3400万は、広島の汚職議員、姪、甥に渡ったのだろうか・・
年700人くらいの行旅死亡人、が存在という。
今後はもっと増えるだろう。
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