南の島で幼稚園の先生になろう!

帰国しました。日本で元気に職場復帰しています。

今日は見守る保育

2006年09月12日 | ミクロネシアの幼稚園

今日は、経験があり年長者のジュディーが歯医者さんにいくのでお休みとの連絡があった。
3連休明けで子どもたちは少し落ち着きがないのではないだろうかと心配していたが、とても和やかな雰囲気で教室に入ってくる。

それは子どもたちにいい意味での久しぶりの緊張感があった上に、ジュディーがいないせいもあるのか、メインティーチャーのシニータがリラックスして子どもに望んでいたことが大きかったように思います。

どこの国でもやはり教師の心の持ち方が子どもにとって何にもまして大切なものだと実感しました。

自由遊びの前に急にシニータが黒板を使って、子ども123を書かせようとしました。
「私書ける」言って利発なメリアンが書きましたが多くの子どもがなにのことやら分かっていません。
そこで丁度好きな遊びになったので、シニータに「これはとても難しいので、まず説明が必要だと思うよ」と話すと「次のときは紙を用意してするから」という返事。「じゃあ紙に書かせる前に、どんな風に書くかを子どもたちに説明してね」とお願いしてみました。

ちゃんと最初に「こうして123って書くのよ」とみんなに説明してくれましたが、それを説明するとすぐにみんなに書かせ始めたのでほとんどの子どもがわからず、迷宮の世界に入ってしまいました。

人の教え方を「ああしたほうがいい」というのは簡単なので、とりあえずがんばって個別にサポート。123の意味が全くわかっていないので、見本を見せても真似をすることが難しい。

「なぜ今日は1だけさっと線引くようにして教えてくれないの?」って、正直思ってしまいましたが、あまり言い過ぎると、よくないので、今日は黙っておくことに。

心配なのは単に分からないではなく、こういうことを続けていくと子どもたちのやる気が失われていくのが目に見えて分かるからです。

教育とは、子どもの良さを見つけ伸ばしていく。子どもにはみんなよさがあり、時にはそれに気づいていない子もいる。教師は子どもに「それがいいことだよ」「君にはこんないいところがあるんだよ」と伝えることができれば十分だと思う。

そのためには、褒めること。正確に言うと認めること。
褒めるとはなんでもかんでも褒めるって感じがしますが、認めるとは、子どもが「僕はがんばった」と感じたことに対して「それでいいよ、そうだよ、それががんばったってことだよ」と伝えることだと思います。

褒めて(認めて)子どもを育てることは、叱って子供を育てることより10倍大変だが、子どもはそれ以上に学ぶ意欲を高めることができる。

教育とは文字や数字を教えることはあくまで手段であって、大事なことはもっと学びたいもっと知りたい、もっと友達と一緒に遊んで学びたいという気持ち、つまり意欲を高めることだと思っています。

ちょっと話が理想主義になってしまいましたが。

あと、やはり必要なのは、子ども一人ひとりを教えながら、全員が理解することを取り入れること。一人ひとりに「これはどうだった?」と24名に数字や曜日を確かめるために、ほとんどの子どもが待ち時間になってしまっていますし、友達のを見て感じる、学ぶということを先生は意識していないので、そういう流れにはなりません。

一人ひとりは大切にしていかなくてはなりませんが、保育や授業の中で1対1だけの関係では集団教育としては、難しいです。

でも今はちょっと待ちます。
今日はシニータが僕の体育の授業があったこともあってか、それか金曜日にシニータに「明日のことどうする」とジュディーの前で聞いたときにジュディーが「それはシニータが考えるわ」と言ったので、ちょっとまずい雰囲気だったことを感じました。

しばらくアドバイスをシニータは求めないのかもしれませんが、ちょっと様子を見ながら焦らずにじっくり行きたいと思います。

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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なるほど!! (aki)
2006-09-12 21:21:28
なるほど!!そうなんだ。。とすっごく感心しました><

今思えば私は褒めて育ったなぁと新たに思わされました。。でもそれで自信がついたし良かったと思っています。



ただの感想でした・・・・。。(すみません)
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Unknown (hiro)
2006-09-13 02:40:34
誉めて育ていることは、一番最初に出会った園長先生に教えていただきました。誉めるからこそ、子どもは自信を持つのだと。そして1つ怒ったら10誉めるべきだと。つまりそれくらい怒ったら(子どもの悪いところ?を見つけたら、その分10倍良いところをみつけろって)っていみも含まれていると思います。



そして誉める・認めるには、教師が常に子ども一人一人をしっかりと見つめ、どう認めるのか、子どもが今どう感じて、どういう認めが必要なのかということが当然必要になってくるのだと思います。



なにせ僕も誉めて育つタイプなので。



がんばりしょう。
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Unknown (aki)
2006-09-13 09:57:34
すっごく子供思いの先生って感じなんですね><

読んでると幼稚園の先生を思い出します。。
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Unknown (hiro)
2006-09-13 14:53:52
そう思ってもらえて光栄です。



子供のことが単に好きなのではなく、先生は子供にとってなにが大切かを考え続けなければいけないなあと思っています。



なかなか実行できていませんが。



今こうして海外にいることも、もちろん海外で自分を試してみたい、少しでも何か力に慣れればという気持ちの他に、今の幼児や今まで教えた子供にこんな海外の世界があることを知ってもらえればと願っています。

まったくの独りよがりですが。
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Unknown (aki)
2006-09-13 17:16:29
いろいろな国について知れることはいいことですよね。。

たぶんわたしも先生が教えた子の一人だとおもいます笑
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Unknown (hiro)
2006-09-13 20:52:01
えーだれ?教えてください。
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Unknown (aki)
2006-09-13 21:31:26
もう13年前に卒園したんで覚えてないと思いますが・・・・。。

そのころ関西の方にいましたよね??



違いましたか??
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Unknown (hiro)
2006-09-13 23:56:49
もちろん。滋賀県の地名が名字で名前が明るい子どもの方ですか?違ったらごめん。
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Unknown (aki)
2006-09-14 00:43:18
そうですよ><

よくわかりましたね。。

もう忘れてるって思ってました藁

明るいかは不明だけど・・・。。
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