訳・生島遼一
新潮社
世界文学全集11
1969年10月 発行
1970年 8月 3刷
解説・新庄嘉章
351頁
ミア・ワシコウスカ主演「ボヴァリー夫人2014」を観て、原作はどんなだろうと読みました
読んだのは実家から持ってきた中学生の時に親が買ってくれた世界文学全集に収録されているものです
40年以上も前から所有しながら読んでいなかったとは…でも当時読んだとしても理解出来なかったと思います
結婚生活に満足できない女性、エマ・ボヴァリーの不倫と借金生活
と思っていたのは大間違いでした
シャルル・ボヴァリー氏の幼少時代~シャルルとエマの出会いと結婚生活~エマの死~その後の登場人物たちの衰勢
長い物語の中に、作者のブルジョワ嫌悪、モラリストとしての憤り、悲観主義があらわされています
そしてエマに投影さているのは作者自身です
「ボヴァリー夫人」への多くの賛辞の中でフロベールが最も喜んだのはボードレールの“エマの血管の中に作者が自分の血を注ぎ込んでいる”なのだそうです
サブタイトルは「地方風俗」
現代日本に暮らす私には理解し難いところが多々ありましたが、自分勝手に思い込んでいたような内容ではないことが分っただけでも収穫は大きかったです
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