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おうち映画(海外)・ヒトラーに盗られたうさぎ/家をめぐる3つの物語

2022年08月25日 | 映画(海外)
「ヒトラーに盗られたうさぎ」
原題 WHEN HITLER STOLE PINK RABBIT
2019年 ドイツ
【ムービープラス】

原作 ジュディス・カー「ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ」

原作はジュディス・カーの少女期の実際の体験を基にしたものだそうです

1933年2月
ベルリンで両親や兄と暮らす9歳のアンナ(リーバ・クリマロフスキ)は、ある朝突然、家族でスイスに逃げる、と母から告げられます
ヒトラーへの痛烈な批判を展開していた演劇批評家でユダヤ人でもある父は、次の選挙でヒトラーの勝利が現実味を帯びてきたことに身の危険を感じ密かに亡命の準備を進めていたのでした

おそらくアンナのドイツ語が『標準』なのでしょうが山村のスイス訛りのドイツ語を話す子供たちにからかわれたり、仲間外れにされたり、最初は辛く寂しい思いをします
でも持ち前の明るさで少しずつ皆に溶け込んでいき、パリに移る際には涙のお別れも…
スイスの山村の景観が見事です
ずっとここで暮らせたら良かったのですが

戦況の変化によりスイス~パリ~ロンドンと住まいを転々とする家族
苦労してフランス語を覚えたと思ったら、今度は英語
迫りくるナチスの恐怖、一般市民のユダヤ人への仕打ち、貧困も描かれますが、家族皆が明るくポジティブで、まるでちょっとした冒険生活のようでもあります
最後にはロンドンに落ち着き、兄もアンナも両親譲りの豊かな才能を開花させたようです

主人公、アンナの視点で描かれた戦争と家族愛
ジュディス・カーの作品は読んだことがありませんが、その底辺に流れるものがわかったような気がします






「家をめぐる3つの物語」
原題 THE HOUSE
2022年 アメリカ、イギリス
【Netflix】

アニメーション、3つともよく似た外観の家が舞台です

貧しい家族が理想を求める建築家の提案に乗り立派な家で暮らし始めます
建築家の理想は留まるところを知らず、日々刻刻と家の内装が変わってしまい混乱する家族
両親は「家」に取り込まれてしまいますが娘の姉妹は何とか脱出に成功します

家を売りたいねずみ
現代社会に溶け込みインターネットやAIを駆使するエリート(?)っぽいねずみなのですが…
リフォーム費用を浮かせようと自分で模様替えをします
しかし大量の“カツオブシムシ”(ゴキブリみたいなの)が発生しているのを発見します
何とか誤魔化して内覧の日を迎え、数組の買い手がやってきますが、ひと組の夫婦が勝手に住み付き家主(のはずだった)のねずみは暗いところをコソコソ動き回る矮小なねずみになってしまいました

海水面上昇に伴い水没した村に建つ家
日々水位が上がる中、変化を恐れ留まろうとする大家は、2組の店子が出ていくのを黙って見送ろうとします
しかし、友人でもあった店子は家に縛られている大家を何とか旅立たせようと躍起になるのでした

ダークなコメディアニメとのことですがとてもコメディとは思えません
最初の2本はダークもダーク
ゾワゾワするような怖さでした
最後の1本だけは未来志向で良かったです
最初の2本は家から離れられない者たちの話で、最後の1本は家を捨てていく者の話
上手いです




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