僕は僕なりの“マイ”Life

死ぬ前に読みかえして「クスッ」と笑ってみたい

第7回:中国と年末

2014年06月15日 20時46分06秒 | 中国散歩道
「よいお年を!」
そう言って別れ、それぞれの故郷行きの飛行機へ向かう。
北京空港、母国を離れて働く日本人が年末年始に日本へ帰国するシーンがとても印象的だった。

中国では年越しが旧正月なので中国に住んでいると12月末でもまったく年末という感じを受けない。
ところが、空港に行くとこの雰囲気が一変する。
大きな荷物を持ってチェックインカウンターへ向かう人達。
特に年末年始を日本で過ごす日本人たちが、入口ゲートで「よいお年を!」と言って去って行く光景を見ているとなぜかしあわせな気持ちになる。

「よいお年を!」
その台詞はきっと日本に帰ってからも繰り返し使われるのだと思う。
忘年会のあとに、マンションのエレベーターで、お店のレジで。そう言ってみんな次の年へ向かって歩き出す。

昨年は中国で正月を過ごしたので、この台詞にはあまり縁がなかった。
この年は2年振りに年末年始を日本で過ごすため、帰国したので久々に使った。
もう何年も前から毎年毎年、飽きるくらい使い続けてきたこの台詞がなんだかとてもステキだなと思った。

「よいお年を!」
たったひと事だけど、このひと言の後ろにはもっともっとたくさんの言葉と気持ちがあって。
それらの言葉と気持ちが凝縮された、特別なひと言なんだろう。そんな事を思った。

「よいお年を!」
もうすぐ、この台詞が使える時間が過ぎて「明けましておめでとう!」になる。
少し早いけれど、来年もまたこの時期に、祈りとか願いとか、希望とか夢とか、そんな思いを後ろに潜ませて、誰もが言えたらいいなと思う。

「よいお年を!」と

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