知人が貸してくれた「ルポ 難民化する老人たち」を読んだ。
本の初めの部分に全日本年金者組合東京本部年金相談室長の芝宮忠美さんの言葉が出てくる。
「私自身も下流老人の一人です」と語っておられ、あと芝宮さんの生活が写真入で10ページ近く書かれており」、全日本年金者組合が「年金引き下げ違憲訴訟」を起こした過程や内容も載っていた。
表紙の裏には
「大きな社会変化の中で立ちすくむ高齢者たち
ひと昔前は、老後と言えば「悠々自適」という言葉が決まり文句のように冠されていた。一線を退いた後は仲間と趣味に興じて、夫婦で旅行に出かけ、気前よく子や孫に小遣いを渡して歓心を買うーー。
しかしそんな時代は変わった。生活保護支給額よりも低い国民年金に頼る者は貧困に喘いでいる。
個の時代は孤立死の問題までももたらした。超高齢社会の到来に、介護問題も噴出している。
こうした大きな社会変化の中で立ちすくみ右往左往する高齢者たちを丹念に取材したルポタージュ。」
と書かれていた。
少々 心が重くなったが、これが現実だと受け止めなければならないし、年金者組合の役割は大きいと感じた。
つい先日も同じ年金暮らしの方と話したが、国民年金額が満額6万5千円だということや、生活保護基準以下で暮らす高齢者が多くいるということすら初めて知ったと言われ、こちらがびっくりしてしまった。
是非 読んで欲しい一冊。