10月3日
川越は4月に逝ってしまったOが、その後半生を生きた街である。
この日、
Oの自宅に立ち寄り、一本の線香をあげ、遺影の前で手を合わせた。
思えば去年のこの時期、今回と同じく、北関東から福島辺りを廻るつもりでいた。
Oにその件を告げ、
「旅の途中、川越に寄るけんな。」(私)
「おう、楽しみに待っとるけん。」(O)
残念ながら私の都合で、この計画は延期となり、そうこうしているうちに、Oは大急ぎで旅立ってしまった。
私は約束を果たせていない。
約束を果たすと言えるかどうかは別にして、今度こそ、Oが住んだ街の空気に触れてみたい。
Oが見ていた景色を歩きたい。
Oの家族とひとしきり思い出話に花を咲かせた後、私は川越の中心街に向かった。
ここからが、川越を代表する蔵造の町並みだ。
私の右後ろにはOがいる、、、
筈はないが、少なくともそう意識して歩きたい。
小江戸周遊バスってのがあるのか。
次回は是非とも乗ってみたいものだ。
先に菓子屋横丁に行ってみた。
週末と言う事もあり、大変な賑わいである。
レンタルの着物を着た女性(ときには野郎も)もちらほらと。
七味の啖呵売。
思わず買ってしまいそうになったぜ。
川越はサツマイモの町だと初めて知った。
サツマイモをモチーフにした駄菓子が実に多い。
ここでは、芋ソフトには芋ケンピが突き刺さるらしい。
蔵造の町並みに戻って来た。
大沢家住宅。
凄まじい人出である。
人や車を写さない様に撮ると、こういうアングルばかりになってしまう。
ひと際立派な鬼瓦。
この町並みの象徴ともいえる、時の鐘が見えてきた。
大正時代の建築様式も多い。
えーっと、これじゃなくて・・・
こんなんだったり、
これは商工会議所との事。
さっきから、盗撮ばかりしてるじゃないかって?
仕方ないじゃないか。
Oが撮れって、後ろで言うんだもん。
嘘だ。
埼玉りそな銀行
この他、氷川神社なども歩いて回る。
この時点で1万歩を越えた。
川越大師喜多院へ移動。
山門
重要文化財。
鐘楼門
何でも左甚五郎の彫刻もあるんだとか。
本殿
喜多院のお目当てはこの書院である。
江戸城から移設された春日局化粧部屋、三代将軍家光生誕の間など、書院や客殿そのものが重要文化財である。
その他、家光が遊んだ木馬とか、重要文化財がゴロゴロ。
無論、屋内は全て撮影禁止であり、画像はない。
仙波東照宮
五百羅漢。
真向かいにある日枝神社。
これも含めて、全て重要文化財である。
仙波河岸史跡公園。
川越繁栄の礎となった運河の跡が残っている。
ここで荷下ろしがされていたとの事。
ここで、1万5千歩を越えてしまった。
ふうー。
「どうじゃ。よか街じゃったろうが。」
ふいに、Oの声が聞こえた気がした。
この日のお風呂は水沼温泉センター(600円)
わたらせ渓谷鉄道水沼駅に併設された温泉だ。
ねぐらは道の駅くろほねやまびこ
wifiなし。
走行距離149km 累積走行距離744km