旅行から帰って来たら、もう暇である。
さて、今日は何しよう。
そうだ!
日出町に人間魚雷回天の訓練基地跡があったじゃないか。
前から行きたかったところだ。
「チョイと出かけてくる。夕方帰ってくる。」
そう言って、家を出てたものの、玖珠インターが近づくと、
(・・・まてよ)
生来の移ろいやすい、、、いや、柔軟な心が、ムックリと頭をもたげてきた。
先般の旅行のテーマのひとつに、『東北の紅葉を求めて』があった。
その為には、時期を同じくする、くじゅうの紅葉を諦めるしかない。
くじゅうを犠牲にしてまでも、東北のそれに期待したのに・・・
一から十まで、徹頭徹尾、完全無欠に裏切られた。
このままでは、あまりに悔しいではないか。
(回天基地はいつでも行けるが、紅葉は今だけ。はい、進路変更)
我ながら、凄まじい定見の無さである。
冒頭から、事の顛末に行を取り過ぎた。
そんな訳で、唐突に男池園地である。
くじゅうでは、標高の高い所は、既に紅葉は終わってしまったようだが、この付近ならまだ残ってるのではなかろうか。
男池
滾々と湧き出る銘水。
それでは、散策を開始しよう。
園地内を一廻り。
どうしよう。
このまま帰ってもねえ。
行動食や水筒の準備はしてないが、幸いな事にトレッキングシューズは履いている。
久しぶりだ。
かくし水ぐらいまでは行ってみるか。
このコースは、2020年6月に平治岳に登って以来だ。
原生林の森。
針葉樹も多く混在し、圧倒的なボリュームとは言いがたいが、それなりに楽しませてくれた。
かくし水到着。
両手に水を掬い、渇いた喉を潤す。
ぷわー、うめえ。
こうなったらついでだ。
ソババッケまで登るか。
3年前の水害の爪痕。
登山道のすぐ脇が、大きく削り取られている。
かくし水を過ぎると、本格的な登山道に変わる。
ソババッケだ。
これは酷い。
九重連山全域を襲った大雨は、ソババッケをこんな灰色の風景に変えてしまった。
(↑2020年6月)
3年前は、こんなに緑豊かだったのに。
日出町大神地区の街歩きが何故か、ソババッケまでの山歩きとなった一日である。