湿原から唐津方面へ。
途中、観音の滝と書かれた標識を見かけた。
「ちょっと寄っていくか。」
日本の滝百選とな。
ミヤマカワトンボ
ユキノシタ
お昼の時間だ。
丁度良い具合に、滝入口の道路脇に食堂がある。
大まかに言うと、昼食メニューは、
山菜そばorうどん ・ 地鶏そばorうどん ・ 親子丼である。
「この地鶏の味付けって甘め?」
「甘かです!うちはみんな甘めです!」
「あ、じゃあ、親子丼にしようかな。」
「親子丼も甘かですよ!」
「甘いやつでお願いします。」
味付けの具合を訊いたのが、女将さんの逆鱗に触れたらしい。
「親子丼です。」
「う、旨そうだなあ~」
殊更に女将さんにべんちゃらを言う私。
いや、べんちゃらどころか、本当に美味しそうだ。
玉子のとろみ加減。
これは只者ではない。
この店・・・出来る。
もぐ
やっぱりそうだ。
「この親子丼、おいしかあ!」
これは、掛け値なしの本音である。
移動
浜野浦の棚田到着。
日本の棚田百選である。
本当はこんな夕映えから薄暮の時間帯が良いんだろうけどねえ。
その時間は、私の晩酌タイムである。
晩酌だけは、断じて譲れないのだ。
役場の人間らしき若者がいた。
「海岸端から、すぐ棚田って珍しかよね。」
「この棚田は、概ね4人の方々で営んでいます。」
「へー、その割には休耕田が少なかね。」
「はい、この棚田を守ろうと、皆さん頑張っておられます。」
その4人の中の一人であろうか。
畦の草刈りをされている。
すぐ上の棚田では、アオサギが何やら泥中をついばんでいる。
どうやら、農作業の手伝いでもなさそうだ。
一番下まで降りてきた。
海からこの近さである。
・・・いつかきっと、夕陽の時間帯に。