山登りの後のお楽しみの一つは、何と言っても温泉だろう。
当然、この日の宿泊先のキャンプ場は、温泉付きと決めている。
登山口から30分ほどの所にある【霧島温泉 旅の湯】である。
野々湯温泉と言った方が、ピンとくる人も多いかもしれない。
隠れ家と言う表現がピッタリな、山奥の温泉場に併設されたキャンプ場なのだ。
お昼ごろ、登山口駐車場を出発。
至る所から噴気が濛々と上がる霧島温泉郷を抜け、山道を暫く行くと、看板が見えてくる。
ここだ。
オートキャンプは大人一人1400円。
これだけである。
これで温泉入り放題とくりゃ、安過ぎであろう。
先ずは受付を済ませて、早速お風呂である。
内風呂と露天風呂までは普通だが、温泉の天然の蒸気が噴出する蒸し風呂があるのは珍しかろう。
それだけ、泉源が高温である事の証明だ。
この件は後に、アソコでも体験することになる。
洗い場の水道菅が、温泉の成分で、真っ黒に変色している。
その上穴まで空いて、派手に漏れちゃってるよ。
体も洗ったし、さて、入ろうかな。
チャポン
先輩と二人、完全貸切である。
極楽極楽・・・
一つ注意しておく。
男風呂の露天風呂は、食堂から丸見えである。
諸々自信がない方は、立ち上がる時には注意したがよかろう。
お風呂の後、温泉館の上にあるオートキャンプ場へ移動。
キャンプ場と言っても、ただの野っぱらだ。
温泉入り放題という目玉があるにせよ、オートキャンプ場としては、実にシンプルと言わねばならぬ。
電源も無いし、炊事等は離れたところに一つあるだけ。
薪の用意もない。焚火をしたければ自分で用意するしかないのだ。
おまけにトイレは故障中で、遠く離れた管理棟まで歩いて行かねばならぬ。
殊の外不便と言う他ない。
でも、小うるさい決まりも無いし、この放ったらし加減がまた良いのだ。
ただし、設備という点では、ここには、何処にも真似出来ない、飛び切りのアソコがある。
アソコの魅力だけで、ここに来る価値があるのだ。
サイト設営(といってもテーブルと椅子を出し、オーニングを広げるだけだが)を済ませたら、焚火の準備。
勿論、薪は持参した。
そして、
こうなる。
プシュッ
グビグビグビ
プアー
風呂上がりのビール、堪えられないぜ。
日が落ちてきた。
そろそろ、
秘密のアソコで、あんな事や、こんな事をやっちゃおうかな~
ウヒヒ
そんじゃ、行こうか。
この先の階段を降りた先が、アソコだ。
なんと、無料の蒸し釜が置いてあるのだ。
手前が比較的低温(といっても素手を中にいれたら火傷してしまう)で、奥は高温の蒸し釜となっている。
中に放り込んだのは、鶏のもも肉、卵、ブロッコリー、椎茸、タケノコ(予めあく抜きはしている)等である。
鶏は30分。その他は10分で蒸しあがる。
蒸し上がった鶏肉は、包丁を入れると、肉汁ブシャーである。
味付けは塩コショウのみ。
頂きまーす。
バカ旨!
柔らかくてジューシーなのは勿論だが、より鶏の旨味が濃い気がする。
ブロッコリーもそうだ。
茹でたものよりも、ブロッコリー本来の味を強く感じる。
椎茸も美味いが、これに関しては焼いた方が好きかな。
タケノコは、温めなおしとして使った。
パク
タケノコ君は安定の旨さだね。
因みに、向かい側に映っているのは、U先輩の弁当だが、これも蒸し釜で暖め直しをしたものだ。
レンジ代わりにも使えると言う、まことに便利な蒸し釜なのだ。
そんでもって、
グビグビ、ゴクゴク
見上げれば満天の星空。
いつまでも、焚火の傍から離れられない私だった。
ここは良い!!
始めて来たけど、忘れられないキャンプ場となった。
次の霧島登山は、いつにしようかな。
ログハウス他、各種宿泊施設もある。というか、勿論こちらがメインだが。
日帰り入浴や食事だけでも利用できる。