ブログとは便利なものだ。
日記である以上当然と言えば当然だが、過去の自分の行動記録が、簡単に確認できるからだ。
それによると、去年の12月9日の投稿で、赤川登山口から久住山を目指したとある。
恐らく登ったのは、その前日の8日だろう。
記憶がよみがえってきた。
あの日久住山では、台風並みの強風が吹き荒れ、立っていられない程だった。
それどころか下山時、何度も体ごと持って行かれた恐怖が思い出される。
昨日は一年ぶりに、その赤川登山口から登った。
赤川登山口駐車場。
止まっているのは、私の車一台だけである。
この状況は、山から帰って来た時も、変わっていなかった。
どうやらこの日、この登山道を歩いたのは、私一人であるようだ。
車のインパネの温度計がマイナス1℃を示す中、出発である。
先ずは扇ヶ鼻を目指す。
その後は、星生山~星生崎を経由して久住山に登り、赤川まで戻ってくる周回ルートである。
整備された道を行く。
ポーンと眺望が抜ける場所に出た。
目指す扇ヶ鼻は真っ白だ。
こちらは久住山。
こりゃ極寒登山になるのは確実だ。
中腹過ぎると、薄っすらと雪が積もっている。
霜柱も盛大だ。
振り返ると、阿蘇山がくっきりと。
扇ヶ鼻山頂はもうすぐだ。
この付近から、樹木が少しづつ霧氷に覆われだす。
ワーイ!
この南斜面を登っている時点では、風も殆ど無く、快調そのものだったのだが・・・
山上台地に出た途端、様相は一変する。
風が全然違うのだ。
風速自体は去年の久住山の強風に比ぶべくもないが、気温に関して言えば、あの時より格段に低い。
顔が痛い感覚など久しぶりだ。
あっという間に、手袋をした指はかじかみ、感覚が無くなった。
慌ててザックを降ろし、分厚いグローブを取り出して、2枚重ねである。
とはいうものの、カメラのシャッターを押すには、その度にグローブは外さねばならず、これが往生するのだ。
一枚撮るのだって大変なんだから。
この岩門を抜けると、
山頂だ。
視界は完全にゼロ。
寒すぎる!
長居は無用だ。
山上台地さえ降りれば、風はそんなに吹いていない筈だ。
風上に向かって伸びる海老の尻尾。
登山道のロープにも。
寒い!
とっとと降りるぜ。
ドピューン
しまいには、駆け足で降りて行く始末。
シーズンには、ミヤマキリシマのピンクに染まるこの山も、今は全山が真っ白の世界である。
西千里ヶ浜まで降りてきた。
山を下りた途端、一瞬の晴れ間が。
ふん、よくある事さ。
続く