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Tシャツとサンダルの候

夢たちばな観梅会



熊本との県境、八女市立花町の谷川梅林が良いと聞く。

ずっと前からその噂は耳にはしていたが、私有地の為、1週間程しか一般開放されておらず、未だに訪れたことは無い。

こんな事、久留米一番の暇人を目指す私にとって、由々しき事態だ。

恨めし気に、雨の空を見上げ、


「あー、暇やな。それはそうと、立花の観梅会って、そろそろじゃなかかいな。」(私)

「丁度今日からだって。昼からは雨は上がるらしかよ。」(家内)


家内の言葉が終わらぬうちに、着替えに取り掛かかり、あっという間に出発である。





ブイ~~~~~ン





梅林がある集落周辺には、車両乗り入れ禁止である。

八女市立花支所が駐車場となっている。

そこからシャトルバスも出ているが、会場までは1.5km程度の距離だ。

待ち時間を考えれば、歩いた方が早い。



梅林が近づくにつれ、最寄りの民家の軒先は、臨時の売店が並びだす。




中には、手作り出来立ての蒟蒻を売る民家も。




谷川梅林。

約80ヘクタールのゆるやかな丘陵地に植えられた梅は、ほぼ白梅のみ。

圧倒的なボリュームだが、観賞用に造られた梅園とは、少し趣が違う。

それはそうだ。

元来が梅の実の栽培の為の農地なのだから。



さすがに観梅会初日、大した人出である。

特に屋台村では、丁度昼時と言う事もあり、沢山の人だかりが出来ていた。






このトンネルは旧陸軍の倉庫であったそうな。

今では名産品立花ワインのワインセラーとして使われている。

先の方に見える白いテントでは、十種類程のワインの試飲会が。

そうだ!

今日はハンドルキーパーがいるではないか。

わーい!

テントに突進する私。


「ちょいと試飲させてくれんね。」

「どうぞどうぞ。」

「グビ。じゃあ、こっちも、グビ。あ、そっちも、グビ。えーっと、次は・・・」


念入りに試飲に試飲を重ねた結果、一番の売れ筋キウイ生ワインを選択した。

言っておくが、酒に意地汚いのではない。

慎重なだけだ。



トンネル内は、2tトラックなら楽勝で入る程広く高い。




ワインセラー




棚に沢山のボトルが置かれている。

この期間中、人いきれで、ワインセラー内の温度も、少し上がるのではなかろうか。



竹のランタンの灯りが揺らぐ通路。




あら、チコちゃん。




旧陸軍軍事施設内で聴く、フラメンコのギターアンサンブル。

妙な反響も無く、トンネル内の音響は存外にいいようだ。

因みにこのギター。地元の竹で作られたバンブーギターである。

演奏したミュージシャンは、その音色を絶賛していた。



トンネルを出た頃には、梅林の上に垂れこめていた雲も取れ、青空が広がっていた。










暖かいって言うか・・・

暑い!

とても2月の気温ではない。

上着を脱いで、Tシャツ一枚でもいいくらいだ。



「脱げばよかやん。」

「バカ。今着ているTシャツちゃ・・・」



選りにもう選ってダースベイダーのTシャツなのだ。


「恥ずかし過ぎて、脱げるもんか。」






ところどころにあるピンクの梅が、良いアクセントになっている。










坂道で音を上げた奥さんを、マフラーで引っ張るご主人。

思わずニヤリとさせられるご夫婦が居たので、後ろからこっそりパシャリ。



菜の花。




スミレも。




何と土筆まで。




ヒメジョオン



ハナカタバミ

梅の木の下は、一気に春の装いである。






これから先、段々と温かくなり、Tシャツ一枚になる機会も増えるだろう。

ダースベイダーのTシャツは、箪笥の奥に仕舞っておこう。

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