週末
吉祥寺に住む弟夫婦が、我が家に遊びにやって来た。
認知症がすっかり進んでしまったお袋との面会を終え、その後は墓参り。
墓前で手を合わせながら、
「そういや、うちの家紋て、名前何てったっけ?」(弟)
「えーっと、親父が昔、何とかって言ってたな。大体、聞いたそばから忘れとるもん。皆目覚えとらん。」(私)
親父よ。
不肖の息子に実家を継がせたのが間違いだ。
江島家の家紋は私の代で途絶える。
そして、弟よ。
悪いが、江島家に家紋など、端からなかった事にしてくれ。
墓参りが済んだら、
「ビール飲むか?」
「お、いいね。」
家内の手料理をつまみながら、明るいうちから、宴会に突入したのは言うまでもない。
翌日
飛行機の時間には、少し余裕がある。
「どっか遊びに行くか?太宰府とか・・・」
「そんなら、白石の蓮根ば買いに行きたか!」
何故かと問えば、
我が家の食卓にのぼる蓮根(白石産)は、関東の蓮根とは、
「全然違う!」(義妹)
のだそうだ。
随分と地味なリクエストだが、蓮根好きの弟夫婦の希望だ。
白石まで車をかっ飛ばすしかあるまい。
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と言っても、弟夫婦も私らと同じく二人暮らし。
そんなに量が買える訳ではないが、諸々買い物を済ませたら、
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「チャンポン食うか。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/c8/31291c8ac68c91b986256de2eea4dc59.jpg)
いつもながら大賑わいの店内。
メニューを手に取ると、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/23/09aa8525e5aabc88e0cfc6443a81a578.jpg)
チャンポンの麺抜き?
なんじゃこりゃ。
しかも、麺がないのに金額は一緒だと?
謎すぎる。
「誰かこれ注文してくれ。俺は、チャンポンにキクラゲ追加にするけどな。」(私)
「じゃあ俺も同じで。」(弟)
「私も。」(義妹)
「私も。」(家内)
ちぇ、面白くないヤツらだ。
誰か犠牲になれよ。
自分の事は棚に上げて、文句をたれる兄であった。
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「チャンポンにキクラゲトッピングでーす。」
来た来た。
チャンポンは、黒山のキクラゲだかり。
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「凄かね、真っ黒やん。」(弟)
「凄かろ。」(私)
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そんじゃ、
ズルズル
煮込まれて、スープを吸ったチャンポン麺が美味しいぜ。
麺抜かないでよかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/96/2251e968a0b2f1acf15a58cd5fa5fc80.jpg)
二口目からはソースをタラリ。
正しいチャンポンの食し方である。
ご馳走様でした。