Tシャツとサンダルの候

一平の中華うどんを自宅で食べられる幸せ。

久留米の名店の一つに『一平』と言う久留米人なら誰しも知る、おそらく戦前からのウドン屋さんがある。

あけぼの街というアーケード商店街の中で、周りとは際立つ人気を誇り、お昼時は行列必至の人気店なのだ。 

 

そこでの人気メニューと言えば、この店の代名詞とも言える『中華うどん』

ほぼ9割の客の注文はこれではなかろうか。

店の佇まいこそ若干変わったが、私の若い頃と変わらぬ味を今でも提供してくれている。

 

その行列に並ばないと中々食えない味が、中華うどんセットとして、道の駅くるめで売られていた。

速攻で買ったのは言うまでもない。

中華うどんと言うネーミングから、こってりとしたイメージを思い描きそうだが、実はそうではない。

まことにあっさりとした麺なのだ。

 

うどん出汁に中華麺。

トッピングの紅ショウガとキクラゲと海苔は明らかにラーメンを意識した物だろう。

他には丸天と呼ぶ魚のすり身揚げとカツオの削り節が乗せられている。

丸天うどんはこの地方ではもっともポピュラーなうどんのメニューだ。

和中折衷というべきか和華折衷というべきかは知らぬが、絶妙のハイブリット食なのだ。

 

ついでに

ネーミングとして、何故、『和風ラーメン』ではなく『中華うどん』なのかを考察してみた。

しかし、よくよく考えてみれば、これが考案された時代、久留米ではラーメンと言う呼称は、まだ一般的ではなかったように思う。

確か私が小学校ぐらいまでは、ラーメン屋のメニューには単に『中華そば』あるいは『支那そば』と書かれていた記憶がある。 

よって、当時名付けるとしたら『和風ラーメン』ではなく『和風中華そば』だが、これではいかにも語呂が悪そうである。

『中華うどん』と名付けられたのは、必然であったと言えそうだ。

 

以上、妄想である。

実際のいきさつが、どうであったのかは私の知るところではない。

などと、どうでも良い事をあれこれ思いを巡らせていると、

 

「ほれ、出来たぞ。」(家内)

 

おお、出来たか。

旨そうじゃないか。

 

ゴクリ

 

ここで言っておくが、チャーシューは本来、一平の中華うどんにはない。

冷蔵庫に余っていたので、邪道ながら乗せてみた。 

 

こんな事、


良い子は決して真似などしてはいけない!

いったっだっきま~~す。

 

ズルズルーー

 

 

 

うめえ!

 

 

まさに一平の中華うどんだ。

お店の味がそのままと言っていい。

 

 

 

 

満足 

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