こんなものがテーブルに置かれている。
醤油と少量の砂糖で炒った煮干である。
私は基本的に、こう言う素朴な料理は好きである。
好きではあるが、何故か嫌な予感。
ここ数年、これが食卓に並んだことがないのに、
何故今?
・・・もしかして、
急いで冷蔵庫を開け、あるものの存在を確認した。
あった。
「もしかして、これの始末に困ってか。」
「何か文句あるとね。」
「だってお前。これは・・・」
ウメのオヤツにと買ってきた減塩煮干やん。
要するに猫の餌だぞ。
しかも、ウメは見向きもしなかったやん。
しかも、買ったのは数ヶ月前やぞ。
しかも・・・
「せからしか。黙って食え!」
猫も食わぬ、、、
あ、こう書くとペットフードメーカーに対して語弊があるか。
もとい、
ウメの舌には合わなかった煮干を、亭主のこの俺に食えと?
もぐ
まあ、あれだ。
ちゃんと食えはするけどな。
でもねえ。
『黙って食え』
・・・てめえ。