背振山系の中程に位置する金山(カナヤマ)。
今回初めて登る山である。
狭い林道の先に、その登山口はあった。

今回登るのは、花乱の滝コースだ。

では出発である。

登り始めてすぐに、滝が見えてくる。
花乱の滝だ。

まるで花びらが舞い散る様な姿から、この名が付いたと言う。

渓流の瀬音が道連れだ。

湿気が多いのだろう。

苔が実にいい。


岩肌にも。

木肌にも。

ひんやりとした空気が辺りを包み込む。
夏ともなれば、水着でも持参して、淵にドボンてのも面白そうだ。

あご坂峠までは、何度も渡渉を繰り返す。


それぞれの滝に特徴があり、名庭を見ているかのようだ。

寒葵

ラショウモンカズラ

僅かに湿った地面がある。
何だと思われるだろうか?
実は、
この湿った場所こそが、あの渓流の始まり、源流であると言う。
この湿り気に過ぎない微々たる水が、10メートル程先には、早くも小さな水の流れと言えるものに変わる。
そしてやがて、同じような流れが集まり、あの花乱の滝になるのだ。
うひゃー!ではないか。

峠に近づいてきた。
新緑の緑が鮮やかである。

あご坂峠到着。
ここから先、渓流の代わりに心を癒してくれたのは・・・

ミツバツツジだ。

このピンクの傘は、山頂までずっと続いてくれた。

ミツバツツジがこんなに咲いているなんて、夢想だにしていなかっただけに、嬉しさも倍増である。



お陰で頂上前の急登だって、何のそのである。

ピンクに癒されながら、最後の細尾根を進むと、

山頂到着だ。

北には福岡の町並みと博多湾。

南に目を転じれば、有明海と雲仙普賢岳。
実に雄大な眺望である。
一番いい時期に登れたことに、感謝である。