Tシャツとサンダルの候

げに恐ろしきはDNA

報道では、大雨による被害が、九州各地から聞こえてくる。

厄介な事に、梅雨前線は暫く停滞しそうである。

これ以上被害の拡大が無い様、祈るばかりである。

幸いなことに久留米地方は、降ったり止んだりの雨が続いているものの、今の所、被害が出るような気配はない。

 

かと言って山にも行けないし、

そうだ、旅行前にさっぱりしてくるか。

いつもの床屋さんに車を走らせる。

この床屋さんが開業した当初から世話になっていて、かれこれ20年の付き合いだ。

ついでに言うと、私のこのブログを、欠かさず見ていてくれたりもする。

要するに、私の近況を完全に把握しているのだ。

 

「旅行に行くんですって?北海道ですか。」

「うん、そう。来月の9日のフェリーに乗って行く。」

「よかですねえ。ところで(カットは)どうしましょうか?」

「思いっきり短くして。夏だし。」

「刈り上げてよかですか?」

「うん。バッサリね。」

 

四方山話をしながらも、1時間ほどしたら、完成である。

鏡を覗いた。


鏡の向こうに、亡くなった親父がいた。


親父は、いつも髪を短く刈り揃えていた。

その親父と、期せずして同じ髪型となった今、

薄気味悪いほど似ている輪郭と表情が目の前にいる。

 

 

激しく後悔した。

 

「どげんですか。これでよかですか。」

「お、おう。よかよか。」

 

そう言うしかあるまい。

そもそも、床屋さんに何の落ち度もない。

カット自体は、上手に仕上げてくれているし、

第一、思いっきり短くしてくれと言ったのは、この私なのだ。

短くなったその先を読めなかった私の責任だ。

 

 

 

自宅に戻り、再度鏡の前に立った。

 

「わぎゃー、お義父さんそっくりやん。やだーーー!!」(家内)

 

その言い方は無かろう。

「ほーら、だけん短くしたらいかんて、いつも言いよったろうが。」

「・・・・・・」

 

お前の言は正しい。

そう言えば、週末には、弟が長崎旅行のついでに、我が家に泊る事になっていた。

 

 

 

この顔を見たら、弟は腰を抜かすに違いない。 

どうやら、覆面を用意しておいた方が良さそうだ。

コメント一覧

minou_yamatai
さっきも、うちのヤツから
「その顔で振り向かんで。」
と悪態をつかれました。
この顛末の、どこに私の落ち度があったのでしょうか?
Tomi
https://nanshoto.blogspot.com/
我が家でも中途半端に髪を短くすると親父そっくりだと言われます。
思い切ってスキンヘッドにすればいいんでしょうけどね。
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