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Tシャツとサンダルの候

除去装置発動!

午前中、家内と二人で家電量販店へ。

痛い出費にため息をついた頃には、昼時となっていた。

ため息をついてもつかなくても、腹は減る。

店をさがさねば。


「あれ?この店変ったなあ。いつのまにか天ぷら専門店になっとる。」


私は天ぷら自体は大好物である。

ところが外食となると、あまりそれを選ばない。

何故かと言えば、

そこには、あの魔物が潜んでいるケースが多々あるからだ。


私はそれが、死ぬほど嫌いである。

予期せずそれが出てこようものなら、私は絶望のあまり意識が遠のいてしまうくらいだ。

そんな私が、悪魔が出現する可能性が、抜きん出て高い天ぷら屋を選ばないのは、当然の帰結なのだ。

ただし、家内と二人なら、ヤツがそれの除去装置となってくれる。


「よし、今日は天ぷらにするか。」


待つことしばし。



「お待たせしました。天ぷらは揚げたてを食べて貰う為、2段階で揚げてま~す。」

「それはご丁寧に。」


第一弾は、海老、キス、茄子に、かき揚げね。

えーっと、かき揚げは、、、あ、人参か。

無論、悪魔とは人参ではない。


先ずは、海老からいただこうか。


モグモグ



あらかた第一弾を食べ終わった頃、


「第2弾でーす。ホタテにイカに・・・」

「待て!皆まで言うな。そのおぞましき物は、ヤツの皿に乗せてくれ。」

「へ?」


除去装置発動!


おぞましき悪魔は、家内の皿に二段重ねに乗せられた。


「すいませんね。面倒くさくて。」(家内)

「あ、いやあ。」(店のニイチャン)


枯れ木も山の賑わい。

ヤツの皿は、見た目だけは、随分とゴージャスである。


対して私の皿の質素なこと。


「代わりに、それよこせ。」


「あー、なにすっだ。」


ふん、海鮮類を取り上げなかっただけ、ありがたいと思え。


最後にホタテをア――ン。



一部中身の変更はあったものの、天ぷら定食を、気を失う事なく無事食べ終える事が出来た。


て、


ナンノコッチャ!


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