「そろそろ、英彦山に登らんといかんな。」
「あー、あれね。ばってん、暑かろね。」
「んなもん、気合いたい!」
と、言った割には、
スロープカーである。
奉幣殿までの長い石段をスルーしたい。
そんな、実にみみっちい体力温存策である。
何しろ、楽チンが一番だ。
奉幣殿到着。
ズルしてここまで登ってきたが、ここからは、自分の足で登るしかない。
山頂まで続く石段。
見上げただけで目眩がしそうだ。
中津宮
よっこらせっと。
どんな高貴な人でも、ここから先は、篭や馬から下りたという。
行者堂
この先は、上宮改築工事のために通行止め。
山頂には登れない。
このクソ暑いのに、ましてや山頂にも登れないのに、何で登るのかって?
それは、ある探し物があるからだ。
その前に、オニギリとカップ麺で腹ごしらえである。
昼飯が終わったら、二手に分かれて捜索開始。
果たして、見つけられるか?
見つけられねば、山頂にも登れず、ただ大汗をかいただけだ。
そんな心配も、程なく杞憂に終わった。
「いた!」(家内)
「ほらそこ。」
「ウヒョー!」
ニシキキンカメムシ第5齢幼虫である。
この美しさはどうだ。
1齢から5齢まで、5回も姿を変え、5齢に至れば越冬。
翌年5月に成虫となり、6月に産卵する。
まことにせわしない生涯である。
因みに、カメムシの代名詞の悪臭は発しない。
「私が見つけたとやけんね。」
「わかった、わかった。ジョンジョン(筑後弁 頭撫で撫での事)」
柘植にも。
「これも私が見つけたー。」
「シャッ!どけ、カメラの邪魔。」
このまま無事に越冬し、翌年立派な成虫になって欲しいものだ。
ワーイ ヽ(^0^)ノ