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酒を飲むなら、いい酒を飲みたいものです。

おいしい酒を紹介できたら良いな!

お酒のお供Y・・・131

2015-03-23 14:56:53 | 日記


親子酒



酒で失敗ばかりしている息子の酒をやめさせるために、

自分自身も禁酒することを宣言した酒好きの父親。

息子が用事で出かけた晩、どうにも我慢ができなくなり、

なんとか酒を飲もうと女房にしきりにカマをかけている。

寒けがするようだとか、飲んで温かくなるようなものは何かないだとか。

素直に酒をくれと言えないのがつらいところだ。

女房もここで酒を飲ませたら、せっかくの息子との約束がほごになり、

しめしがつかないから、オヤジはどうだの、クズ湯はどうだのとはぐらかす。

あきらめきれない父親が、とうとう「息子にはわかりゃしない。せめて一杯」

とすがりつき、女房も根負けしてしまった。

塩辛を肴に冷で一杯。ひさしぶりの酒とあって、涙が出るくらいにうまい。

うまいうまいと連発しているうちに、あっという間に飲みほしてしまった。

これで満足できるようなら、最初から飲もうとは思わないのが

酒飲みの酒飲みたるゆえん。

空の湯のみを手にちらちらと女房のほうを見る。

「もう一杯だめかなあ」  「だって、一杯だけと言いましたよ」

同じ酒飲みでも息子の酒は酔い方が悪いからいけない。

その点、自分は酔ったらあとはゴロンと寝るだけ、

布団を頭からかぶって寝てしまえば、息子にバレる心配はない。

などと都合のいい理屈をこねて、夫婦の情けだからもう一杯とくる。

しょうがないので女房が注ぐと、うまそうに飲んで今度はかけつけ三杯じゃないとだめだ。

それを飲んだら最後の一杯。なんのかんのと言いながら相当に酔いが回ってきた。

おまけに女房が寝ろと言ってもきかない。

そこへ、「ただいま」と息子が帰ってきた。

声がやたらと大きく、体をふらつかせているところを見るとかなり酔っている様子だ。

にらみつける父親も少しばかり目元が定まらず、ろれつもあやしい。

どうやら息子は注文を取りに行った先で、酒をすすめられたらしいのだが、

二人ともベロベロになっているから、話が進まない。

やがて息子が二升も飲んできたことがわかり、父親が怒りだした。

「なぜだ、あんなに言ったのに、馬鹿野郎。お前は大変なやつだぞ。

ええっ、見ろ、酒を飲むから顔がいっぱいに見えらあ。化け物みたいだぞ、きさまは。

そんなやつにこの家の財産は渡さねえ」

「へへんだ。あたしも、こんなグルグル回る家なんかいらない」



                   立川志の輔    いきな言葉 野暮な言葉引用



漬物に酒は乙ですなー。刺し身なんてあったらば贅沢ですなー。

とぅんとぅるてんが言ってますなー。ワインのおはなしですが・・

粋な飲み方ってどんな感じなんだろう?



生き生き粋っす。生き生き粋っす。焼酎そら・あかねは生き生き粋っす。

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