![2_e0](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/8/2/82cd9187.png)
歴史を通して、これまで無数の予言がなされてきた。
有名なノストラダムスは2000年の「人類の滅亡」の予言ははずれたものの、1666年のロンドン大火を的中させた。
こうした予言は想像以上に多く、古代の暦や文献に記載されたものばかりか、もっと最近のフィクションとして発表されたはずが、現実になってしまったものもある。
単なる偶然だったり、洗練された推測が当たっただけということもあるだろう。だが中にはどことなく不安になるような驚きの予言もある。
10.アメリカが中国に膨大な借金:
『スーパー・サッド・トゥルー・ラブ・ストーリー』
![1_e2](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/0/6/06826d1b.jpg)
References:China Drops the A-Word About U.S. Debt Crisis
ゲイリー・シュタインガート著、2010年出版の本作は、近未来のディストピア的ニューヨークで暮らすレニー・アブラモフとユーニス・パークの恋愛小説だ。信用度や性的魅力が数値化し、世界中に暴露する端末はiPhone 4にそっくりだ。
小説では、アメリカが中国に膨大な借金があることになっており、ドルを切り下げたことで中国から公然と非難されている。
現実にもこれとそっくり同じことが起きている。小説発表から1年後に「借金中毒を治せ」と中国が批判したのだ。
2011年の「ウォール街を占拠せよ」運動の予言も的中した。予言が実現した理由は、おそらく現実世界の人間が彼の小説からヒントを得たからではないだろうか。
9.iPadそっくりの端末:
『2001年宇宙の旅』アーサー・C・クラーク著
![2_e0](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/8/2/82cd9187.png)
References:Arthur C. Clarke Predicts the iPad in 1968 – Brain Pickings
1948年発表の『前哨』とほとんど同じあらすじの作品であるが、どちらにも雑誌や世界各国の情報に簡単にアクセスできる”ニュースパッド”なる装置が登場する。それはiPadそっくりだ。
2001年宇宙の旅の発表は1968年で、iPadが登場したのはそれから42年後の2010年のことだ。キューブリックが生きていれば、まるで予言が的中したかのように感じたことだろう。
8. 火星に衛星が2つあることを予言:
『ガリヴァー旅行記』ジョナサン・スウィフト著
![3_e2](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/1/c/1c67e2e4.jpg)
References:Jonathan Swift Predicted the Moons of Mars | NeuroLogica Blog
レミュエル・ガリヴァーが世界の隠された土地を冒険する本作では、遠く離れたリリパット国の小人やブロブディンガグ国の巨人と遭遇したり、空飛ぶラピュータを訪れたりする。
ラピュータの天文学者は火星に衛星が2つあることを発見しているが、その150年後となる1877年にそれが実際に確認されることになった。
これは単なる憶測に基づく記述に過ぎなかったのであるが、驚いたことにその距離や軌道までかなり正確であった。
現実の火星の衛星発見者アサフ・ホールはそれらをフォボスとダイモスと名付けた。ダイモスのクレーターの一つは作者の名にちなんで「スウィフト」と命名されている。発見前にそれついて言及したスウィフトへのトリビュートだ。
7. クレジットカードの概念:
『顧みれば』エドワード・ベラミー著
![4_e](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/1/a/1a45342f.jpg)
References:References:Stephen Jendrysik: Edward Bellamy's "Looking Backward" proved ahead of its time
19世紀後半の社会経済的動乱の時代を生きたエドワード・ベラミーは、労働組合の組織が遅々として進まないこと、労働者階級の大半をとりまく暴力、少数の特権階級への敵意といったものへの苛立ちの中で育った。そうした想いは作品の中でも綴られている。
主人公ジュリアン・ウェストは催眠術で眠りに落ち、1世紀後となる2000年の世界で目を覚ます。世界は社会主義者の理想郷となっており、アメリカ製品が市民に平等に配られている。実は世界で初めてクレジットカードの概念を考案したのはベラミーであり、作中ではお店でデビットカードのように使われている。
そこでは、購入者の状況に応じて、快適な生活を送るために必要なあらゆる製品やサービスを入手できる。現在のクレジットカードとまったく同じというわけではないが、素晴らしい慧眼と言えよう――その概念は今や世界中の銀行に採用されている。
6. 大統領や未来社会を予言:
『Stand on Zanzibar』ジョン・ブラナー著
![5_e0](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/6/a/6a2d7766.jpg)
References:The Weird 1969 New Wave Sci-Fi Novel that Correctly Predicted the Current Day
ジョン・ブラナーはこのSF作品で、大統領を予言したほか、アメリカで学校での暴力やテロリズムが社会的な脅威となっていることをも的中させた。
発表されたのは1960年代だが、青年層の性文化、性的快楽を増幅するための薬物使用、電気自動車、インフレ、ゲイのメインストリーム進出といったことも予言されている。
その未来は現在とそうかけ離れたものではないが、さらに奇妙なのは世界の指導者に関する偶然の一致だ。
そこに登場する大統領はオボニといい、オバマ前大統領のコピーのようである。彼は容姿までオバマ大統領に似ている。
5. 月面に人類が到達:
『月世界旅行』ジュール・ヴェルヌ著
![6_e](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/2/d/2d18c749.jpg)
References:Author Jules Verne Prophesied The Link Between Texas And The Moon
未来的な都市、社会、技術、輸送手段などは、いずれもSFの醍醐味であり、いつの時代も先のことを想像することが大好きな人間がいる。
だがあることが実現する1世紀も前にそれを予言することは、しかも配管すら一般的ではなかった1865年にやってのけるなどただ事ではない。
その時代にジュール・ヴェルヌは月面に人類が到達し、宇宙旅行への関心が世界中で高まることを予言してのけた。
その主人公は、大砲で月に行けると考え、疑いの眼差しを向けられながらも、ロケットを作る資金を集めた。
驚いたことに、その結果は現実のアポロ宇宙船のようで、3人が乗り込むスペースまである。打ち上げる大砲はコロンビアード砲と名付けられたが、ご存知のように現実の司令モジュールはコロンビア号と命名されている。
また別の驚くべき点は、その場所だ。まるで未来に影響でもしたかのように、大砲を巡ってテキサス州とフロリダ州が争う。現実では、フロリダ州には打ち上げサイトが、テキサス州には司令センターが作られた。
4. 飛行機をビルに衝突させるテロ:
『日米開戦』トム・クランシー著
![7_e](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/7/8/78ccfed3.jpg)
References:Tom Clancy: the writer who predicted 9/11
元国家安全保障問題担当大統領補佐官コンドリーザ・ライスは、米国同時多発テロ事件の後、飛行機を突っ込ませるなど誰にも予想できないと語ったが、実は1994年にトム・クランシーが似たようなテロ行為を予言していた。
作品では、テロリストが政府を制圧するためにジェット旅客機をハイジャックし、ワシントンの国会議事堂に突っ込ませた。911のテロと酷似しているが、政治の体制が大きく変わったのは小説の中でだけだ。
不吉なほど予言めいており、それを指摘する声も数多くあったが、クランシー自身は即座に否定している。彼は、両者が類似したのは、人間の本質に関する研究と理解に基づき事実を観察する自分の能力の結果だろうと語っている。
3. トランプ大統領の選挙活動
『プロット・アゲインスト・アメリカ』フィリップ・ロス著
![8_e](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/e/5/e56647a1.jpg)
References:Donald Trump and The Plot Against America
故フィリップ・ロスの2004年の名作が傑出しているのは、その筆力だけでなく、主人公による大統領選挙活動と、出版から12年後に実際に起こったドナルド・トランプ大統領による選挙活動との類似だ。
小説では、扇動的なセレブが大統領キャンペーンを展開し、相手政党からは冗談だと思われていたにもかかわらず、勝利してしまう。
その人物の名はトランプではなくチャールズ・リンドバーグ(実在の人物)というが、1940年の大統領選挙で共産党や右翼から支持されてルーズヴェルトを破る。
自身が意図したターゲット層からの支持ではなく、相手政党の油断に救われたトランプ大統領自身の選挙戦のように、リンドバーグの勝利も地滑り的なもので、民主主義の”終焉”だとみなされた。
リンドバーグもトランプ大統領も自陣よりも資金力があり、優秀で洗練された相手と戦ったため、勝利などあり得ないと考えられていたにもかかわらずの勝利で、政治の性質について疑問を突きつける出来事であった。
またフィクションの大統領も現実の大統領も倫理的に歪んでいる。リンドバーグ大統領はヒトラーの思想を支持し、戦争と災厄という生来の性質があるとしてユダヤ人を公然と非難する。
一方、トランプ大統領もイスラム教とメキシコ人を敵視する。リンドバーク大統領とトランプ大統領が発する外国の脅威に対する恐怖を煽るような言動にはまったく同じ響きがあるのである。
2. 海難事故の後のカニバリズム
『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』
![9_e](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/8/1/81def0b3.png)
References:The Story of the Mignonette
エドガー・アラン・ポー著の大西洋の短い船旅で海難事故にあい、反逆者から殺人者になったアーサー・ピムの物語だ。
水も食料もないボートで遭難した4人の男は、極度の飢えと渇きの末、くじ引きで当たった人間を殺して食べることにする。そうして犠牲となったのが、甲板員だった17歳のリチャード・パーカーである。
それから46年後、イギリスのミニョネット号でまったく同じ事件が発生した。ミニョネット号はイングランドからオーストラリアへの航海中に沈没し、4人の男が小さな救命ボートで脱出した。
衰弱し、今にも死が迫ろうという状況で、男たちは塩水を飲みすぎて動けなくなっていた若い仲間を殺して食うことにした。あろうことか、その犠牲者の名もリチャード・パーカーだったのである。
1. タイタニック号の悲劇を予言
『The Wreck Of The Titan: Or, Futility』モーガン・ロバートソン
![10_e](http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/b/2/b2f70ab7.jpg)
References:Titanic's sinking was eerily predicted by two books
処女航海で沈んだタイタニック号の悲劇はこれまでドキュメンター、映画、歌などさまざまな作品のモチーフとなってきた。だが、中でも特に目を引くストーリーがある。それはタイタニック号が沈む前に書かれたものである点で異色だ。
タイタニック号が氷山と衝突し沈没する14年前の1898年、モーガン・ロバートソンの『The Wreck Of The Titan: Or, Futility』が発表された。
これはわずか数名の生存者しかいない恐ろしい海難事故を描いた作品である。主人公ジョン・ローランドが甲板員として働いていた船は、これまで建造された中で最大のクルーズ船タイタン号で、専門家も一般大衆も絶対に沈まない船と喧伝したものだった。
これだけでも凄まじい類似点だが、さらにタイタン号が全長244メートルであるのに対して、タイタニック号はそれより25メートル長いに過ぎない。
タイタニック号は20艘の救命ボートを積んでいたが、タイタン号は24艘だった。まるでタイタニック号を所有していたホワイト・スター・ライン社がタイタン号のデザインを真似したかのようだが、それだけでなくタイタン号もまた北大西洋で右舷から氷山に衝突している。しかも4月のことだ。
☆アルビン・トフラーが入ってないとは!
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