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鳥貴族の利益管理

2016年02月02日 14時08分59秒 | 学習支援・研究
全メニュー280円で鳥貴族はなぜ赤字にならないか
ダイヤモンド・オンライン
2016年1月20日 09時00分 (2016年1月20日 10時56分 更新)



[拡大写真]鳥貴族 大倉忠司社長 Photo by Ayako Suga


マーケット縮小という逆風により、
ワタミに代表される総合居酒屋が苦戦する中、
増収増益を続けている居酒屋チェーンがある。
ジャンルは異なれど、得意分野に特化して磨き続けるという共通項がある。
各社のトップに、勝ち続ける秘訣を聞いた。
第2回は鳥貴族の大倉忠司社長。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 須賀彩子)

──全てのメニューが280円均一、
高級ウイスキーの「響」までその値段で飲めるのは驚きです。
赤字にならないんですか。

粗利率が低く、そればかり売れてしまうと商売として
成り立たないという商品はあります。
鳥貴族でいえばアルコールで、
「金麦」は大ジョッキ、「プレミアムモルツ」は中ジョッキです。
全ての商品をミックスし、
トータルで原価率を適正化して経営しているのです。

──では逆に、粗利率が高い商品もあるわけですね。
ジャンボサイズで目玉商品になっている貴族焼は違いますが、
それ以外の焼き鳥ですね。つまり、
普通の居酒屋はアルコールがもうけの源泉になっていますが、
鳥貴族は逆なんです。若い人は
アルコールの価格に敏感ですから。
 
そういう意味では、目玉商品をどう開発するかが、
均一価格業態の鍵だと思います。
どれも280円並みの商品ばかりでは魅力がないんですよ。
100円ショップと同じです。
お客さまは「どれがお得か」と探しながら楽しむのです。
その裏で、店はもうかる商品を入れているのです。

──それにしても、おなかいっぱい食べて飲んでも1人2,000円くらい。安いですよね。
もともと、客単価2,000円の想定で始めました。
客単価が低いほど市場は大きいと考えたからです。
全国チェーンが可能なビジネスモデルとして、
客単価は可能な限りボトムに近づけたかった。
立ち飲み以外の居酒屋としては
ボトムの価格設定だと思います。
 
客単価を上げるほど、料理や内装に
付加価値をつけなければならず、
流行に乗らなくては飽きられてしまいます。
そうではなく、ベーシックな部分を磨く。
それが価格であり、価格以上の価値です。
 
ですから当社は鳥貴族単一業態ですし、
通常の居酒屋チェーンでは80~120あるメニュー数も65に絞り込んでいます。
ただし、食材は国産を使用するなどこだわっています。

──全て国産なんですか。

もともと焼き鳥は国産ですが、2016年からは
野菜も含めて100%国産にします。チェーン店は、
海外の食材を冷凍して使っているとか、
まずいといったイメージを払拭したいのです。…


鳥貴族のこだわり
https://www.torikizoku.co.jp/kodawari/より

──外食産業は変化が激しい業界ですが、懸念はありませんか。
そこは一番の戦いどころだと思っています。
飽きられないためには、進化させないといけません。
今ではメジャーとなっている金麦の大ジョッキや
貴族焼は、30年前の創業時にはありませんでした。
ハイボールも5~6年前のブームのときに「山崎」を投入、
「響」を入れたのは昨年の4月からです。
お客さまから見たらあまり分からないかもしれませんが、
実は飽きられないよう日々進化させているのです。

──将来的には1,000店構想を掲げています。
外食は500店を超えると自社競合するようですが、
すでに400店を超えました。

どれだけ日常的に利用してもらえるかが勝負になります。
コンビニだって、これまで何度も
「市場は限界」といわれながらどんどん進化し、
生活必需業態になりました。
それを居酒屋でやりたい。
 
となると、家飲みとの戦いになります。
鳥貴族の価格帯はアルコールでも
おつまみでもコンビニ並みだからです。
帰りにコンビニに寄るか、それとも鳥貴族に寄るか。
目指しているのはコンビニのライバル的存在です。

http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20160120/Diamond_84755.htmlより

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